インディアナポリスロードでハイプリッドPUテスト






現地3月28日から30日の3日間にインディアナポリスモータースピードウェイのロードコースでハイブリッド・パワーユニット(PU)を搭載したレースカーのテストが行われ、3日間で6チーム13人のドライバーが参加しました。

ハイブリッドパワーユニットは現行の2.2リッターV6ツインターボエンジン(ICE)に、発電機を兼ねるモーター(MGU)と蓄電するためのキャパシター(ESS)からなるERSユニットを追加。当初は2024年開幕戦から導入される予定でしたが、パーツ供給の遅れなどもあって6月以降の導入が予定されています。

3日間のテストに参加した以下の6チーム13人のドライバーにとっては初めてのハイブリッド車のテスト走行となりました。
■AJ フォイト レーシング(スティングレイ・ロブ、サンティーノ・フェルッチ)
■デイル コイン レーシング(ジャック・ハービー、ノーラン・シーゲル)
■エド カーペンター レーシング(リナス・ビーケイ、クリスチャン・ラスムッセン)
■フンコス ホリンガー レーシング(ロマン・グロジャン、アウグスティン・カナピーノ)
■メイヤー シャンク レーシング(トム・ブロンクイスト、フェリックス・ローゼンクイスト)
■レイホール レターマン ラニガン レーシング(グラハム・レイホール、クリスチャン・ルンガー、ピエトロ・フィッティパルディ)

ハイブリッドPU搭載のレースカーに関して、ビーケイは「乗り方は今までと変わらないものの、操作ボタンはたくさんあって、色々確認しなければなりません」とコメント。

レイホールは「これまでにないシステムで興味深いです。エネルギーの回生方法もマニュアルなのかオートなのか、ブレーキングやアクセルオフでどう違うのか、その違いを理解しなければなりませんね。ホンダとシボレーでも特性が違うでしょうし、予選のタイムアップも気になります。これまでのプッシュとパスと違って使い果たすことがないので、コースによってどこで有効にエネルギー回生ができるのかを考えることも重要になります。またエネルギー回生することでブレーキングにも変化があると思います。長いストレートからのブレーキングでは前後のブレーキバランスをその都度変えなければならないかもしれません。」とコメントしています。

また、MGUの搭載によって、レースカーは外部動力無しでエンジンの始動ができるようにます。これまでは電動スターターを車体後部に接続してエンジンを始動していましたが、ハイブリッドPUの搭載でセルフスタートができるようになります。これにより、コース上でストップしてもセーフティチームの到着を待たずにコース復帰ができるようになります。

ハイブリッドPU搭載車によるテストは2022年10月にから開始され、これまでにインディアナポリスモータースピードウェイ、ミルウォーキーマイル、ワールドワイドテクノロジーレースウェイのオーバルと、バーバーモータースポーツパーク、ホームステッドマイアミスピードウェイ、インディアナポリスモータースピードウェイ、ロードアメリカのロードコースで走行テストが行われてきました。26日のテストまでに15人のドライバーによって延べ21,108マイル以上の走行がおこなわれてきましたがトラブルの発生はありません。

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