ローゼンクイストが2年連続でポールポジション






第2戦テキサス375の予選ではアローマクラーレンのフェリックス・ローゼンクイストがテキサスでは2年連続となるキャリア4回目のポールポジションを獲得しました。

【予選リザルト】気温17度 路面温度26度 湿度35% 
http://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/6167/2023-04-01/indycar-results-quals.pdf

【予選5分ダイジェスト】https://youtu.be/m0tYLSm7RUM

【気温上昇前の10番出走だったローゼンクイスト】
予選の出走順はエントラントポイントのリバース。エントラントポイントはカーナンバーに積算されるポイントで、加算方法はドライバーズポイントと同じですが、ボーナスポイントは加算されません。1台をシートシェアする場合はドライバーに関係なく積算されます。ポールポジションを獲得したローゼンクイストは28台中10番目の出走順。現地午前11時15分の予選開始から気温と路面温度は上昇。開幕戦ではオープニングラップでアクシデントに巻き込まれ、19位フィニッシュに終わっていたローゼンクイストは気温上昇前の出走というコンディションも味方につけました。昨年はポールポジション獲得もピットでのオーバーランで後退し、最終的にはメカニカルトラブルでDNFに終わっています。

【アローマクラーレンが好調】
アレクサンダー・ロッシが予選3位。パト・オワードが予選5位でTOP5に3台が入っています。開幕戦ではローゼンクイストは1周目にアクシデントに巻き込まれ手後退したものの、オワードが2位、ロッシが4位フィニッシュしています。テキサスでは2021年レース2でオワードがキャリア初優勝。ロッシは2019年に2位フィニッシュしていますがテキサスでの優勝はまだありません。

【佐藤琢磨が予選6位】
今シーズンはトップチームのチップガナッシレーシングからオーバル5レースに参戦する佐藤琢磨は3列目アウトサイドの予選6番手。予選後のファイナルプラクティスセッションでは集団走行の中でのロングランを確認して3番手。昨年の最終戦以来となる、事前テストなしのぶっつけ本番でのレースウィークエンドながらも好調なところを見せています。2017年にはポールポジションを獲得し2011年のレース1では5位フィニッシュしています。


【佐藤琢磨選手の予選後のコメント】
「今日、初めてチップ・ガナッシ・レーシングとともに戦いました。今朝のプラクティスは非常に順調でしたが、予選は少しだけ状況が異なりました。気温が変化してダウンフォースの量が変わってかなりのアンダーステアでした。それでも着実に走りきって最終的に予選6位となったので、とてもいい結果だったと思います。自分がアタックしたときに、もう少し正しいバランスになっていればとも思いましたが、結果的にそれはチームメイトの走りを助けることになりました。チームの働きは文句の付けどころがなく、できれば、レースのセットアップもうまくいき、日曜日にいい戦いができることを期待しています」







【昨年よりもダウンフォースが11%増加】
約250ポンド=110㎏ほどダウンフォースが増加。これまでよりも接近が増えることが予想されています。予選後にはアウトサイドパスの増加を目的としたハイラインプラクティスセッションが設けられて、全車参加で2グループに分けてアウトサイド連続を走行することで、路面上のタイヤラバーを増やしてグリップ状況を改善しました。
https://blog.spora.jp/gaoraindy/2023/03/30/20230330-2/

【接触時のドライバーの安全性が増加】
前輪を操舵するトーリングが今回から新型になります。アップライト(タイヤ)側の細い部分(した図面の黄色い部分)がこれまでも長くなり、高速走行時の接触時で壊れやすくすることでドライバーの手と手頸をケガから守ります。







【ルーキーは3人】
ベンジャミン・ピーダーセン、アウグスティン・カナピーノ、スティングレイ・ロブの3人がテキサス初出走。予選では13位のピーダーセンがルーキー最上位でしたが、ファイナルプラクティスでは15位のカナピーノが最上位となっています。

【ファイナルプラクティス、リザルト】
http://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/6169/2023-04-01/indycar-results-pf.pdf予選後に行われた60分間のセッションでは決勝レースでのロングランを想定して各車がタイヤの消耗やハンドリングバランスやエアロバランスのチェックを行いました。エリオ・カストロネベスがギアボックスのベアリングトラブルで未出走。シモン・パジェノーは計量の遅刻で10分間ホールドのペナルティ。
ドライバーの体重と計量のルールについてはこちら。
https://blog.spora.jp/gaoraindy/2015/07/17/%e6%9c%80%e4%bd%8e%e8%bb%8a%e4%b8%a1%e9%87%8d%e9%87%8f%e3%81%a8%e3%83%89%e3%83%a9%e3%82%a4%e3%83%90%e3%83%bc%e3%81%ae%e4%bd%93%e9%87%8d/

【タイヤの持ちがカギ】
ファイナルプラクティスでは30周の連続走行で約5mphの速度低下。45周以上の連続走行で約10mphほどの速度低下(約1秒落ち)が見られました。
http://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/6169/2023-04-01/indycar-sectionresults-pf.pdf

【重要なピット作戦】
250周のレースでフューエルウインドウ(満タンで走れる距離)は約60周。最低3ストップとなります。ピットデルタタイム(アンダーグリーンでピットインした時の遅れ)は44秒で、1周と3/4周となります。レースリーダーから8秒以上のビハインドは2周遅れになります。過去の統計ではレース周回数の約10%がイエローとなる可能性です。ただし、上記のようにロングランでの速度低下が多いので、4回以上のピットストップの可能性が高くなります。もし、ラストピットがアンダーグリーンとなった場合は給油時間がトラックポジションに大きく影響する場合があります。

【4月2日(日)深夜1時生中継】GAORA SPORTS他、各配信プラットフォームなどでも生配信。
コメンタリーはレーサー鹿島さんと武藤英紀さん。
https://www.gaora.co.jp/motor/3652800

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