インディ500合同テスト1日目、雨で短縮






【合同テスト1日目 リザルト】
気温16度 路面温度19度 湿度76%
https://digbza2f4g9qo.cloudfront.net/-/media/Files/2024/NICS/00-TEST/500-OT/indycar-results-pcomb-p2.pdf

【インディ500ディフェンディングチャンピオンニューガーデンが最速】
昨年のインディ500を制したチーム・ペンスキーのジョセフ・ニューガーデンが午前中に228.811mphを記録して合同テスト1日目の最速を記録。この日は朝9時から午後6時30分までに6時間半のセッションが設けられる(途中2時間はルーキー専用セッション)も、降雨で午後2時過ぎに中断。午後4時を過ぎて天候回復はないと判断され、そのままセッションが終了しています。
ニューガーデンはインディ500の合同テスト初日では3年連続でトップスピードをマークしたことになります。ニューガーデンは「狙っていたわけでなありませんが、3年連続でトップスピードだとは知りませんでした。今日はリストにあるすべてのテスト項目がこなせるように集中しました。トップスピードだというのは悪くないですね。調子を反映していると思います」とコメント。

【ルーキーオリエンテーションととリフレッシャーテスト】
ルーキーには以下のオリエンテーションプログラム(ROP)をクリアすることが義務づけられています。

ROPは以下の周回を既定の速度で安定してクリアできれば合格となります。
フェーズ1:205-210 mphで10周
フェーズ2:210-215 mphで15周
フェーズ3:215 mph以上で15周
リフレッシャーテストは前年のインディ500以降にオーバルレースでの出走がないドライバーが対象となりフェーズ1が免除されます。

今回はROP対象ドライバーはキフィン・シンプソン、ノーラン・シーゲル、クリスチャン・ラスムッセンの3人。リフレッシャーテスト対象はマルコ・アンドレッティ、キャサリン・レッグ、ピエトロ・フィッティパルディの3人で、いずれのドライバーもクリアしています。

【ルーキーのラーソンが2番手】
2021年NASCARカップシリーズチャンピオンのカイル・ラーソンが226.384mphで2番手。ラーソンはすでに去年の10月にROPをクリア。2月にはフェニックスでもインディカーのテスト走行を行っています。ラーソンは第108回インディ500に挑戦する5人のルーキーの一人で、5月26日は同日開催されるNASCARカップレースのコカ・コーラ600とダブルエントリーする予定になっています。2013年のインディ500ウィナー500で現在はアロー・マクラーレンのスポーツ・ディレクターに就任したトニー・カナーンがコーチ役としてすべてに帯同。この日のラーソンはこれまでの単独走行とは違ってトーイングとトラフィック内での走行となりました。ラーソンは「トラフィックを経験するのは初めてでしたが、タイヤは意外とグリップする感じでした。トラフィックの気流の中でもそれほど違いは感じませんでした。アンダーステアはありましたが、ニューガーデンに抜かれたあとも、彼の後ろにしっかりついていくことができました。自分は今はただすべてを学び、状況に対処し、ほかにどのような対処ができるかを知ろうとしているところです。今後は実際のレースの状況を少しでも理解していきたいです」とコメント。











【ホンダ勢ではガナッシのディクソンとパロウが1-2】
ホンダでの最速は226.346mphのスコット・ディクソンが3番手で、226.201mphのアレックス・パロウが続いてチップガナッシが1-2に。

【F2チャンピオンのプルシェールがスタンバイ】
アローマクラ―レンのピットではF2チャンピオンのフランス人、テオ・プルシェールが合同テストを見学。先週からアメリカ入りしていたプルシェールはシボレーのインディカーシミュレーターテストにも参加し、手首の靱帯を負傷しているデイビッド・マルーカスの代わりにロングビーチGPに参戦する可能性があります。プルシェールはF1ザウバーの育成ドライバーで2023年はFIAF2選手権でチャンピオンタイトルを獲得。今シーズンは日本のスーパーフォーミュラにインパルからフル参戦しています。マルーカスの回復が遅れた場合はロングビーチGP以降もアローマクラーレンからインディカーシリーズに参戦するとみられています。

【5勝目を狙うカストロネベス】
メイヤーシャンクレーシングからインディ500のみにスポット参戦するエリオ・カストロネベスは優勝すれば前人未到のインディ500での5勝目と同時に、アル・アンサーの最年長優勝(47歳と360日)を抜いて、49歳と16日での最年長優勝記録を樹立する。カストロネベスがインディ500で初優勝した2001年はルンガー、ロブ、シーゲル、シンプソンの4人はまだ生まれていない。

【ケニー・ブラックがRLLのドライバーコーチに】
1999年インディ500チャンピオンのケニー・ブラックがレイホールレターマンラニガンレーシング(RLL)のドライバーコーチを担当。ブラックはかつてRLLに4シーズン在籍し、自身最後の2005年インディ500もRLLからの出走。

【佐藤琢磨は12番手】
今年はレイホールレターマンラニガンレーシングに再び復帰して3回目のインディ500優勝を狙う佐藤琢はトータル15周という少ない周回数で221.834mphで23番手となった。琢磨選手がドライブするレースカーは昨年のインディ500でキャサリン・レッグが使用したスピードウェイ用シャシー。来週のロングビーチで使用するレースカーをコンバートしたグラハム・レイホールとクリスチャン・ルンガーは19位と21位。午前中のセッションではマイナートラブルの修正で15周しか走行できず。予選セットを確認する予定だった午後のセッションでは1周も走ることができずに、消化不良気味で終了。

【佐藤琢磨選手のコメント】
本当はたくさんのことをやりたかったのですが、システムチェックから初めて自分のレースカーは過去2回の乗った時の物をベースにして、去年のベースの物と比較テストをやりたかったのですが、小さなメカニカルトラブルの発生と、まだ気温が低すぎて比較テストにはなりにくい状況でした。明日は雨らしいので、なるべく今日で進めておきたかったのですが、予定の4分の1しかできなかったです。ただ、レースカーの感触は悪くなかったので、そこはよかったと思います。







【合同テスト2日目の予定】
10:00~16:00


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