【佐藤琢磨リリース】マシンは良かっただけに悔しいリタイア
【佐藤琢磨公式リリース】 インディカー・シリーズ第12戦は、カナダのトロントの特設コースで行われた。佐藤は、金曜日に行われたプラクティス1は4位、プラクティス2は2位、土曜日の午前中に行われたプラクティス3はトップと非常に好調な滑り出しをみせた。
土曜日の午後から行われた予選は、小雨が降る天候となり、予選1をグループ2から4位で予選2に進出した佐藤だが、「もっと路面が乾くと思ったからブラックで行きました。しかし、小雨が降り続けたために路面温度が低いままで、タイヤの温度がワーキング・レンジに届きませんでした」と7位となり、予選3(Fast Six)に進出することはかなわなかった。
決勝は現地時間午後3時40分から始まった。懸念されていたスタートの混乱もなく、佐藤はポジションを2つ上げて5位で走行する。上位陣で最初にピットインしたのは佐藤。その後続々と各車ピットインする。
レースが落ち着いた時点で、佐藤は3番手まで順位を上げる。最初のイエローコーション後のリスタートで、トップを走るニューガーデンが、ターン11でマーブルに乗ってしまいウォールにヒットしてしまう。そのニューガーデンが運悪く佐藤の前に戻って来てしまい、その間にパジェノーとウィッケンズに前に行かれてしまう。
その後追い上げて来たアンドレッティと激しいバトルが続いたが、2回目のイエローコーションが出る直前にパスされて5位となってしまう。佐藤はアンドレッティを追い続けるが決め手に欠き、再び早めのピットインを選択する。
各車の2回目のピットインが落ち着いた時点でも佐藤はアンドレッティをパスすることができず、逆に差を広げられてしまっていた。
そんな状況のときに、ターン11でマーブルに乗ってしまい、佐藤もニューガーデンと同じくウォールにヒットしてしまい、マシンにダメージを負ってリタイアとなってしまった。優勝は盤石の走りをみせたディクソンだった。
【佐藤琢磨選手のコメント】 今回はすべてのセッションでクルマは速かったと思います。レースでは、プッシュトゥパスなどに問題もありましたが、表彰台も狙えただけに、ターン11でマーブルに乗ってしまい、ウォールにヒットさせてしまったことは残念でした。速いクルマを用意してくれたチームの皆んなに申し訳ないと思っています。しかし、私達のチームには勢いがあると思うので、次回のミッドオハイオを楽しみにしています。
最終ターンについては「No attack No chance」が裏目に出てしまったと言う事でしょうか。
チームが「マーブルに気を付けろ」と言っていたのかどうかは不明ですが、ニューガーデンの件で分かっていたと思います。
琢磨さんの魅力が削がれるのは嫌ですが、手堅くポイントを重ねてほしいとも思います。
ディクソンでさえもウォールタッチしているので、そうとう難しいコンディションだったはずです。
しかも通過車両の負圧で毎回マーブルはコースに出てきてしまいますから。
マシンの仕上がりは上り調子なので次戦もがんばれ!
原因が明快単純な分だけ対策は他の原因よりも立てやすはずですね。
狭くなった最終ターンと、フロアのダウンフォースが増えた事の影響なんでしょうかね。
前シャシーでもJPモントーヤがぶつかったりしているのでエアロキットの変更はあまり関係は無いかと思われます。
ある意味、トロント版「ウォール・オブ・チャンピオンズ」ですね!