ポイント2位まで追い上げてきたディクソンですが、ミッドオハイオとソノマでの空回りでポイント逆転の機会を逃してしまいました。
ミッドオハイオでは予選3位ながら急きょ2ストップから3ストップに変更し、作戦変更後の2度目のストップ終了時点で予選6位のダリオの後ろへ後退するなど、この時点で完全に失敗してしまいました。
せっかく最初のスティントをペースを抑えて30周まで持たせたところでの作戦変更はこの時点で完全に裏目に出ました。
さらにはそれを挽回して最後は温存しておいた新品レッドを活かすべく、3スティント目はユーズドレッドで軽めにしてショートスティントにして7秒台を連発。解説の松田さんもディクソンの追い上げに注目していました。しかし、残り25周でタイヤトラブルかラップタイムががくっと落ちてしまい、ユーズドレッドしか残っていないダリオよりも3周早く残り24周で3回目のピットイン。
さらには左フロントタイヤチェンジャーがナットを落とすなどタイムロス。ハンターレイとパワーの2ストップ勢の先行を許して完全に撃沈。対照的に残り20周まで引っ張ったダリオはラストピットの給油時間を短くでき、3位表彰台をゲットしました。
珍しくディクソンの作戦参謀のマイク・ハルは作戦で大失敗。
2回目のストップ後にディクソンは無線でも文句を言っていました。番組では映像で映っているバトルを優先して実況するので、話の流れをぶった切ってまで細かい作戦フォローを頻繁にはしない場合があります。イエローが出れば大きく状況は変わる可能性も大きいですから。
あと、ライブタイミング上で順位変動があっても、映像がほかの順位争いを映していればそちらの実況を優先します。視聴者の全員がLTを見ながら観戦してるとは限りません。
あくまでも画面優先です。
そして、ソノマでは最多となる24周もラップリードしながら、あの接触一発でレースを失ってしまったのは、今度はSディクソン自身の大失敗でした。
ディクソン&ハルのコンビがここまでハマるのは珍しいですが、今週のボルティモアでの逆襲には注目です。
ソノマはイエロー多発で、ピットタイミングが多方面に分かれる”サイクルスルー”のレースになってしまい、それぞれの作戦を負うのが大変でした。