インディカー・シリーズ最終戦モントレーGP、混乱多発のレースを制したのは、やはりディクソンだった






【インディカー・シリーズ最終戦モントレー・グランプリ リザルト】http://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/6141/2023-09-10/indycar-race-results.pdf







【レースの混乱をものともせずにディクソンが3勝目】
インディカー・シリーズの最終戦、モントレーグランプリ。ポイント2位が確定しているスコット・ディクソンは予選5位も、決勝前に行われた8分間のウォームアップセッション終了後に急遽エンジンを6基目に交換することになり、6グリッドダウンペナルティの11番グリッドスタート。

ハードタイヤでスタートし、オープニングラップの混乱をくぐり抜けて5位へ浮上。
しかし、その混乱の中でリナス・ビーケイに接触したということでドライブスルーのペナルティを科せられて21位へ後退。

17周目にアンダーグリーンで3早めに1回目のピットストップを行ってソフトタイヤへ交換。全車が1回ストップを終えたところで、アクシデントで何台かが後退したのとアンダーカットもあって9位へ浮上。ここから残り2ストップで走り切れる状況。

3回目のフルコースイエローの37周目のリスタート直後にマルチカーアクシデントで再びフルコースイエローに。このイエローのピットオープンとなった38周目に2回目のピットストップをおこなって、残り1ストップで走り切る作戦に。前にいた10台がステイアウトした中でフレッシュタイヤで13位でリスタート。

このスティントではフレッシュタイヤで猛烈に追い上げると同時に、多くのドライバーがアクシデントで後退して、全車が2回目のピットストップを終えた時点で3位まで浮上。

6回目のフルコースイエローの間に最後のフューエルウインドウとなる64周目となりラストピットストップ。前にいたアームストロングを逆転して9位でピットアウトしてリスタートへ。

この後に全車がピットアウトを終えると76周目にラップリーダーへ。
78周目にリスタートになるとレースはイエロー無しでそのまま95周のファイナルラップへ。
結局ディクソンは2位のマクロクリンに7秒以上の差をつけてフィニッシュ。

3位にいたパロウは2ストップ作戦のギャンブルで燃費セーブでペースが上がらずに10秒差で3位のままでフィニッシュ。ディクソンはこれで今季3勝目。

レース序盤に科せられたドライブスルーペナルティで下がったところで、早めにソフトタイヤに交換して前とは大きく差が開いたところをハイペースで走行を続けた結果、大きくアンダーカットすることに成功。その後もフューエルウインドウぎりぎりの早めのピットストップでアンダーカットを重ねた上に、アクシデントで多くが後退する中で極端な燃費走行も強いられないタイミングで3回のピットストップができたことが勝利につながる。

【レース前半を席巻したパロウは3位フィニッシュ】
すでにシリーズタイトルを獲得していたアレックス・パロウは予選5位。
スタート直後の混乱を抜けて2位へ浮上。7周目にはポールシッターのローゼンクイストを交わしてラップリーダーへ。

29周目に1回目のピットストップをすると、レース折り返しを過ぎてすでに2回のピットストップを終えたドライバーの前で戻れるようにピットストップデルタの28秒を稼ぐべくハイスピードで周回を重ねる。

燃料が無くなりピットストップしようというところの58周目に2台か接触して5回目のフルコースイエローに。ここで2回目のピットストップをするも、これをラストピットにするには7周早い状況。このピットストップで、すでに2回目のピットストップを終えていたドライバーたちがステイアウトしたのでパロウは10位へダウン。

その後は4回のイエローが出されて10周以上のイエローラップがあったために、パロウはそのまま最後まで走り切る作戦を選択。

全車が3回目となるラストストップする中でステイアウトを続け、アクシデントが多発したこともあって4位まで浮上。

その後は、前を行くアイロットを自力で抜いて3位にアップしてそのままフィニッシュ。51周の最多ラップリードも記録。

【マクロクリンが2位フィニッシュしてポイント3位へ】
フル参戦3年目となるスコット・マクロクリンはポイント5位で最終戦を迎えて予選2位のフロントロースタート。スタート直後の混乱で19位まで順位を落とすも、最初のイエローでピットストップしてフレッシュへタイヤ交換。燃料フルリッチの状態で走行を続ける中、早めにソフトタイヤに交換してアンダーカットできたことと、周りの多くがアクシデントで後退したこともあってを5位まで順位を復帰。

しかし、フェルッチへの接触でペナルティを科せられて18位まで後退。

ぺナルティ以降は持ちのいいハードタイヤでの2スティントでハイペースを維持。その後は前を走るドライバーの多くがコースアウトしたり、スピンしたりで巻き込まれたりして後退したこともあって、最終的には2位へ浮上。

ディクソンからは7秒差をつけられるも、後ろにつける3位のパロウは超燃費走行を強いられてペースを上げられず、約3秒差を維持してそのまま2位でフィニッシュ。この結果、ポイントではニューガーデンとオワードを逆転してランキング3位へアップ。

【アームストロングがルーキーオブザイヤーを獲得】
予選11位のマーカス・アームストロングはルーキーポイントで2位のカナピーノに26点のリード。レースではルーキー最上位の8位フィニッシュで2023シーズンのルーキーオブザイヤーを獲得。2024シーズンはオーバルベントを含むフル参戦へ。

【マニュファクチュアラータイトルはシボレー】
ホンダのポイントリードで迎えた最終戦。マニュファクチュアラーポイントはホンダとシボレーそれぞれ上位2台のドライバーズポイントに加えてポールポジションに1点、優勝で5点が加点されるルール。ホンダは6位のルンガーと11位のグロジャンが上位2名。対してシボレーは4位のパワーと5位のアイロットが加点し、ポールポジションのローゼンクイストが1点稼いだ結果、12点差でシボレーが逆転して、2年連続でマニュファクチュアラータイトルを獲得。5基目以降のエンジンを使用したレースではポイントは加算されないので、優勝したディクソンも3位のパロウも5基目以降のエンジンで加点されず。

【コース上で延べ432回のパッシング】
ピットイン絡みを除いたコース上でのパッシング回数は延べ432回。そのうちTOP10でのパッシング回数は101回、TOP5では36回でした。
レース中のペナルティは17件。
フルコースイエローは8回。

【シーズン表彰式は9月21日に実施】
2023シーズン表彰式は、現地9月21日夜7時にインディアナポリス・モータースピードウェイインフィールドにあるパゴダ・プラザのギャラガーパビリオンで行われます。数量限定で入場整理券が配布され一般のファンも無料で見ることができます。 www.indycar.com/victorylap.

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