現地5月1日、インディカーとインディアナ大学病院（IUH）は、医学博士のアンジェラ・フィージ先生（上写真左）をインディネクストのメディカル・ディレクターに任命し、スポーツ神経学者で医学博士のバート・バーガス先生（上写真中）をインディカーのメディカルチームに加えることを発表しました。
インディアナポリス・モーター・スピードウェイのオフィシャルメディカルチームとインディカーのメディカルチームは、モータースポーツ医学の専門家であるIUHの医師と看護師から構成されています。
フィージ先生は、IUHの集中治療と緊急医療のベテラン医師で、2010年以来、インディカーやNASCARで医療サポートを行うAMRドクターチームのメンバーを務めてきたほか、さまざまなモータースポーツでの医療スタッフとしてを務めてきました。インディアナポリスモータースピードウェイでは2007年からトラックサイドにて常時スタンバイするドクターを担当してきています。
IUHの卒業生でもあるフィージ先生は、今後はIUHの臨床医学の助教授を務めると共に、インディカーシリーズおよびインディアナポリスモータースピードウェイのメディカルチーム副ディレクターとして、メディカルディレクターで医学博士のジュリア・バイザー先生（上写真右）と共に活動を続けることになります。
メディカルディレクターのバイザー先生は「今回のフィージ先生のインディカーメディカルチームへの加入は、非常に重要でありがたく、彼女の加入によってインディネクストでの医療体制がさらに強化できることを喜ばしく思っています」とコメントしています。
新たにチームに加入するフィージ先生は「インディカーシリーズの現場においてインディカーメディカルチームとIUHは長らくメディカル活動を行ってきています。その現場で参加者の安全とメディカル面をケアする活動に携われることにこの上ない名誉と責任を感じています。これまでの活動を継承し、インディネクストに参戦するドライバーやチーム関係者への医療体制を万全にして、現場の安全性を高めていきたいと思います」とコメントしています。
バート・バーガス先生は、インディカーメディカルチームにとっては初めての神経専門科医となります。バーガス先生はインディアナポリスにある医療企業であるイーライリリー社に所属するスポーツ神経科医で、2017年以来NASCARでのAMRメディカルチームで神経外傷を担当。NFLでは頭部、首、脊椎障害に関する委員会のメンバーを務め、NFLの現場外においても神経外傷コンサルタントを務めています。
バーガス先生はアリゾナ大学で医学の学位を取得。アメリカ空軍で飛行外科医を務めた後は、軍務とニューヨーク大学に所属。アリゾナのメイヨークリニックで頭痛医学の学位を修了し、現在はインディアナ大学医学部の臨床神経学の臨床教授を務めています。
メディカルディレクターのバイザー先生はバーガス先生の加入に関して「バーガス先生のような経験豊富なドクターが常に現場に帯同し、アクシデント発生時には事後の評価を行い、ドライバーを安全に復帰させるための包括的な治療プランを作成できるようになることは、我々チームにとって非常に大きな前進になります」とコメント。
バーガス先生は「インディカーメディカルチームの一員としてモータースポーツの現場の医療レベルの向上に貢献できることは光栄です。近年はスポーツイベントにおいて、スポーツ神経科の専門医医を現場に置くことでさらなる医療レベルの向上を目指しているスポーツが他にも多くあります。神経外傷のスペシャリストとして、ドライバーの安全性とパフォーマンスを守り、アスリートとしてのキャリアがより充実したものになるように貢献していきたいと思います」とコメントしています。