インディカーがエンジンパートナーと新たな合意に



インディカーはエンジンパートナーであるホンダとシボレーと2030年までパートナーシップ契約を延長することを発表しました。

インディカーには現在はエンジンパートナー(サプライヤー)としてアメリカを拠点とするアメリカホンダの関連会社であるホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)とゼネラルモータース(GM)の一ブランドであるシボレーがエンジンを供給しています。

2022年シーズンからは現行エンジンであるE85バイオエタノール(バイオエタノール85%+ガソリン15%)を使用する2.2リッターV6ツインターボエンジンから、2.6リッターV6ツインターボにハイブリッドシステムを搭載したパワートレインに変更される予定でしたが、新型コロナウィルスの感染拡大による影響のために、新型ハイブリッドパワートレインの導入は2023年シーズンからに1年延期されることも併せて発表されました。

会見にはインディカー競技部門最高責任者のジェイ・フライの他、HPDのテッド・クラウス社長と、GMのマーク・ルース社長が出席しています。

これまでの歴史でも技術革新を積み重ねてきたインディカーですが、ハイブリッドパワートレインの導入によって、これまでの車外からのハンドヘルドスターターによるエンジン始動からコクピット内でのドライバーによるエンジンスタートに仕様が変更されます。

この結果、コース上に停止したレースカーはセーフティーチームの到着を待つことなく自力でエンジンを始動してコースに復帰できるようになります。

ハイブリッドシステムはシボレー、ホンダが製造供給する内燃エンジンと並列に装着され、そのパワープラントが発生する馬力は世界中のレース界でもトップクラスとなる900馬力オーバーとなることが見込まれています。

ハイブリッドシステムは多相モーター、インバーター、蓄電池によって構成され、レースカーのブレーキシステムによってエネルギーが回生されます。

この新エンジンレギュレーションは2023年から最低6年間は継続され、エンジンサプライヤーとチームに対してレギュレーションの安定化が確約されます。現行エンジンも2016年から2022年までの基本レギュレーションが固定化され、シボレーとホンダはすでに2021年までのホモロゲ―ション(承認)を得ています。

インディカーはホンダとシボレー以外の新たなエンジンサプライヤーによるパワートレインのOEM供給の参加の機会も継続するとしています。

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