エアロスクリーンが問題なくデビュー
導入が発表されてから約1年。テキサスでの開幕戦でエアロスクリーンが実戦デビューしました。
エアロスクリーンはインディカー、レッドブルアドバンスドテクノロジー(RBAT)、ダラーラの共同開発によって製作されたコクピット保護デバイスです。
今回は条件的には最も厳しくなる高速オーバルでのナイトレースということで、スクリーンの汚れや反射などを確認するには絶好の機会にもなりました。
チタン製のフレームにプロカーボネート製のスクリーンを装着するエアロスクリーンは重量が約27㎏もあって、レースカーには大きな重心の変化を及ぼすと予想されていましたが、昨年のシリーズチャンピオンのジョセフ・ニューガーデンは「視界は問題ない、ハンドリングバランスは多少変化があったが、それでも未知の領域ではないし、これまでの経験内の範囲に収まっているし全く問題ない」とコメントしています。
去年のインディ500チャンピオンのシモン・パジェノーも「これまでと安心感が全く違う。安全面で大きな進歩を遂げたと思う」と評価しています。
安全が確保されてこそスピードに挑戦できるし、見応えのあるバトルが展開されている。
単純比較できませんが…バイク走行中に正面から蜂が飛んできてぶつかる恐怖。
きっとドライバーはその何百倍もの恐怖なんだろうなぁ。。。
今回は暑い中でのナイトレースにも関わらず
コクピット内の温度管理や夕日や照明などの反射が全く問題にならなかったことは大きな成果でした。
後は雨天でのレースになるでしょうね。
火災などのドライバー自身による緊急離脱は勿論ですが、ドライバーの意識がなくひっくり返った状態の救出速度は導入前の品質を担保できてるのでしょうか?
トータルで考えての採用だと思います。
ドライバーが意識を失った状況でインディカーがひっくり返ったケースを私は見たことがありません。