ポール・ニューマンと組んで長らくでチームオーナーとしてインディカーに参戦してきたカール・ハース氏が6月29日にシカゴ郊外の自宅で亡くなっていたことがわかりました。86歳でした。
インディカーでは通算107勝、シリーズタイトル8回を獲得しましたが悲願のインディ500優勝はなりませんでした。
俳優でレーシングドライバーだったポール・ニューマンと、同じくカンナムシリーズに参戦しニューマンとはライバル関係にあったカール・ハースがマリオ・アンドレッティのたっての希望で手を組んで1983年にニューマンハースレーシングを結成。翌年の1984年にはマリオがインディカーでシリーズチャンピオンになり、1989年からは全盛期のマイケル・アンドレッティが加入し1991年にはシリーズチャンピオンになっています。
1993年にはマリオがフェニックスでインディカーキャリア最後の優勝を最高齢記録となる53歳で飾り、同年にはF1チャンピオンだったナイジェル・マンセルがルーキーイヤーでシリーズチャンピオンになっています。
ニューマンハースレーシングはマリオをインディ500で勝たせるために結成されたようなチームで、インディ500には1983年から2011年までのべ30回出走しています。しかし、1987年のスピン＆ウィンでダニー・サリバンに優勝を持っていかれたほか、800周以上ものラップリードを記録したものの、ニューマンとハースはビクトリーレーンに足を踏み入れることはありませんでした。
2008年9月にポール・ニューマンが亡くなった後もチームは存続し、2010年には武藤英紀選手がフル参戦しました。そのころにはハース氏はごくたまにしか現場には姿を現していませんでした。
2010年のインディ500予選では武藤選手は予選でファスト9に入り、3列目グリッドを獲得。決勝レースに向けて「ウチはまだインディ500で勝ったことがないんだから頼むぞ」とプレッシャーをかけられたと言います。
チーム最後の優勝は2008年デトロイトでのジャスティン・ウィルソンが記録したもので、病床にあったニューマンにとっても生前最後の優勝となりました。
カール・ハース氏の追悼ビデオです。
https://www.youtube.com/watch?v=1-OX8FvbJ-o&feature=youtu.be
ちなみに、F1のハースとは別人物です。