エリオの車両違反の内容を考察してみる



アンダートレイ(アンダーウイング)の後端部分の高さが
規定よりも0.025インチ(0.635mm)下がっていたということで
$35000ドルの罰金とエントラントポイントから15点が減算されました。

もちろん、これはドライバーの非ではありません。
罰金はチームに課せられますし、エントラントポイントがはく奪されます。

アンダートレー(アンダーウィング)のボティへの締め付けが緩かったために
走行中の風圧(ダウンフォースで)徐々に緩んで下がってきたものと思われます。
下に写真でちょうどメカニックが締め付けている場所です。


ペナルティは出されましたが
順位がそのままになるのはNASCAR同様アメリカではスタンダードです。

今回の規程違反で
エリオはベネフィット(恩恵)を受けていたのかどうかですが、
チーム代表のティム・シンドリックの話では
ペナルティを受けて月曜日に風洞テストを行ったところ
ダウンフォースが3ポンド(1.3キロ)低下し、
ドラッグ(抵抗)は1ポンド(0.45キロ)増加したとのこと。

アンダートレイ(アンダーウイング)の位置が下がれば
アンダートンネルの断面積は減少して
ベンチュリー(吸い出し)効果は低くなります。
よって、ダウンフォース量は減ることになります。

エリオの勝因は燃費走行による3ストップ作戦の成功と
それを助けたタイヤをいたわるやさしい走りで,
トップスピードの高さによるものではありませんでした。
トップスピードは燃費悪化とタイヤの消耗につながるゆえに
エリオはスピードを求めていません。

ゆえに、今回の裁定は量刑としては妥当なものでしょう。

レースでのファステストは以下の2名です。
Fastest Lap: 215.761 mph ( 24.2769 sec) on lap 51 by 11 – Tony Kanaan Fastest Leader Lap: 214.287 mph ( 24.4438 sec) on lap 2 by 25 – Marco Andretti
最近のレイホールレターマンラニガンの件といい
違反者にベネフィットがない車検違反の頻発を
ケビン・ブランチはどう思っているのでしょうか?

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