避けられたはずの事故か?レーシングアクシデントか?


すでにお伝えしたとおり、今年のペナルティ決定のプロセスはこれまでのレースディレクターの主観に重きを置くものから、レースディレクター以下2~3人のレーススチュワードたちの審査を経ての合議制となりました。



ロングビーチグランプリでのパワーとディクソンの接触、ディクソンとウィルソンの接触に関して議論が沸き起こっていますが、どちらもレーシングアクシデントと判断されたことに関しては、わたくし個人としては特に不当な裁定結果とは思いません。





レースに先立って、レースディレクターのボー・バーフィールドが公式の場で「横に並んだ状態での接触(追突に非ず)は非を問わない」と表明もしています。





どちらのケースにも言えるのは、ぎりぎりのバトルの結果起こったレーシングアクシデントであって、故意や悪意による接触ではないということです。誰も自分のレースカーを自ら痛めるような行為はやらないということです。



もし、レーシングアクシデントに対して報復するようなことがあれば、それこそ悪意や故意で「相手をクラッシュさせる」ようなことになるでしょう。



レースが終わって正式結果が出されるまでにすべてのチームは裁定に対して抗議する権利を持っています。しかし、どのチームも裁定に対して抗議は出していません。



ルール違反に対してペナルティが出されることは当然です。明確に規定されたルールに、明確に反しているわけですから。



しかし、レーシングアクシデントは明確に線引き規定できません。プロ野球でも微妙なボールストライクの判定は審判の主観です。サッカーでもオフサイド判定は先進の主観です。インディカーでは複数人のチェックを経て裁定が出されています。

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