グロジャンがゲートウェイでオーバル初走行






ルーキーのロマン・グロジャンが現地27日にゲートウェイでオーバル初走行を行いました。



現場にはグロジャンのみならず子供達も参加。三人の子供たちは超高速で走るレースカーを初めて目撃しただけではなく、初めてレーストラックにいる父親を見ることになりました。







グロジャンにとって重要なのは、昨年のバーレーンGPでのあのアクシデントを乗り越えてのオーバル初走行と言う特別な日に妻のマリオンと3人の子供たちが現場に見に来てくれたことでした。



あの事故で炎の中から出てきたグロジャンが自ら歩いて救急車に乗り込むシーンを、家族は自宅のテレビで目撃。その時に家族が受けた衝撃によりグロジャンのレース復帰はまだしも、オーバルレース参戦は無いものと思われていました。



その結果、グロジャンのインディカー参戦はロードストリートのみと言う条件の下でプロジェクトが進みましたが、グロジャン自身はゲートウェイでのレース参戦は当初から考えにあったことを打ち明けています。



そして、27日のオーバル初走行テストが行われ、8月21日開催のレースへの参戦準備と同時に、家族たちの目の前でオーバル走行を実際に行い、少しでも家族たちの緊張と不安を解きほぐすという準備も行われました。



「最初は家族はテスト現場には来ない予定でしたが、家族はちょうどアメリカ滞在中の期間だったので、現場に呼んだ方がいいと思いつきました。結果的に来てくれて本当に良かったと思いますし、家族たちにとっても良かったと思いますし、これで少しは不安要素が取り除けたと思っています。」とグロジャンはコメント。



グロジャンはこの日のテストを走った11台中4番目に多い166周を周回。180.99mph(24.8633秒)のトップスピードを記録したコルトン・ハータから0.4992秒遅れの177.427mphで8番手となっています。







左ターンのみでほとんどブレーキングをしないコースに、最初は戸惑いを見せたグロジャンでしたが、ただ一つはっきりと分かったのはインディカーでのオーバル走行はそう簡単なことではないということでした。



「オーバル走行が簡単だという認識は完全な誤り。タフな上に、これまでとは全く違った感覚が求められます。でも楽しい。これからもまだまだ味わったことがない体験がたくさんあると思います。レースはハイスピードターンの連続でアドレナリンは出っぱなしで相当エキサイティングでしょうね」とグロジャンはコメント。



この日のテストではオーバルトラックでのレースカーの挙動とウェイトジャッカーなどのツールの効果との使い方などを理解することに重点がおかれ、合わせてバンク角11度のターン1-2と9度のターン3-4でそれぞれバンクに合わせて速度を維持する方法などを習熟。



グロジャンはある程度慣れてきたところでヒンチクリフにペースに合わせてついて行こうとするものの、すぐに脱落。集団走行による空力的変化がどのように挙動に影響するかを把握することが今後の課題となっています。



しかし、今回のテストでの収穫は非常に大きい物であり、レースへ向けての手ごたえをつかむことができたと述べています。



「出来は上々です。でも、まだ始まったばかりなので、これからいろいろ情報を整理しなければなりません。しかし、次にここに来た時はもっと自信を持って臨めると思います。今日は順調で非常に楽しめました。さらにレースカーの挙動を理解して安定して走れるようにしたいと思います」とグロジャンはコメント。



グロジャンの家族は次回のナッシュビルとインディアナポリスを現地観戦したのちにスイスのジュネーブにある自宅に戻る予定になっていて、ゲートウェイでのレースは自宅観戦する予定になっています。

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