無人の自律走行車によるレースイベント’Indy Autonomous Challengeのレースカーをお披露目



2021年10月23日にインディアナポリスモータースピードウェイ(IMS)で開催される完全自動運転の無人のレースカーによるレースイベント「Indy Autonomous Challenge(インディ・オートノーマス チャレンジ=IAC)」を主宰するIMSとエネルギーシステムネットワーク(ESN)はでレースで使用されるレースカーのベース車両を発表しました。

この先進的なイベントであるIACは、完全自動運転を行う無人の自立走行車と運転支援システム(ADAS)の商品化への加速と安全性と実用性の向上を目的としています。

さらに、このイベントは世界中の優秀な学生にエキサイティングなレース参戦の機会を与えることで本格的なエンジニアリング活動の場を提供することを目的としています。

ダラーラが制作したベース車両は無人自立走行車両としては、これまでにない先進的なもので、大会の各協賛スポンサーから提供されるレーダー、レーザー計測器、光学カメラ、高性能コンピューターなどを搭載し、車両価格は100万ドル近くに達しています。

IACの決勝レースは10月23日に開催されますが、それに先立って予選イベントがインディ500の前の5月に行われることになっています。

IACの賞金総額は150万ドルで決勝レースの優勝チームには賞金100万ドルが贈られます。さらにその前に実施されるシミュレーションレースでの優勝チームとプログラミングコンテストでの優勝チームにはイベントスポンサーのアンシスhttps://www.ansys.com/ja-jp/から50万ドルが贈られます。

大会には全米14の州の他に4大陸10か国から500人以上もの大学生、大学院生、人工知能を専攻する専門家を含む39の大学が参加しています。

今回のレースで使用されるベース車両は2002年からインディライツに車両を提供しているイタリアのダラーラが製作。インディライツ用レースカーのIR15を改造したものが公式車両として使用されます。

ベース車両には無人自動運転用により高い操縦性や安全性を実現するための装置が実装できるようになっていて、耐震耐衝撃車載コンピューター、車間通信システム、各種検知システム、高度映像解析ユニット(GPU)、電子制御システム、高速で走るレースカーを制御するための膨大な演算処理が可能な人工知能と中央処理装置が搭載されます。

無人自動運転車両によるレースでの最大の課題は、超高速走行時でのアクシデントの回避など極端なケースでの対処法。生身のドライバーと比較して、ロボットにどれほどの回避能力を持たせることができるのかはダラーラのエンジニアのステファノ・ディポンテ氏も注目しています。

IMSは1909年の完成以来、自動車に様々な技術革新をもたらしてきました。そのIMSで1年に1回開催されるインディアナポリス500マイルレースは世界三大レースの一つとしてその存在が知られるようになりました。そのIMSに新たな歴史と技術の祭典が始まろうとしています。

「インディ・オートノーマス チャレンジ=IAC」公式ページ
https://indyachallenge.com/
「インディ・オートノーマス チャレンジ=IAC」の大会概要
http://blog.gaora.co.jp/indy/2019/11/30939



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