予選でのタイヤの使用状況から決勝を占う



今回はプライマリー(ハード=ブラック)タイヤが5セット、オルタネート(ソフト=レッド)タイヤが3セットで110周の決勝レースを含むすべてのセッションをこの8セットで賄います。オルタネートタイヤは予選開始までは使えないルールになっています。

予選は3段階で行われるノックアウト方式で、1stセッション(Q1)で2グループそれぞれの上位6台が2ndセッションに進出。2ndセッションでは上位6台がファイアストンファスト6(Q3)に進出して、その6台で3列目グリッドまでを決定します。

それぞれの予選セッションでは路面がきれいになるまではハードタイヤで3周くらいしてハンドリングバランスなどを確認してピットイン。その後はソフトタイヤに履き替えて2~3周ほどタイムアタックするというのが王道です。

ここで重要なのは、ソフトタイヤに履き替えた後はタイムが出ないからと言って周回を重ねないということです。せいぜい4周くらいでやめます。というのもソフトタイヤは3セットで予選だけだはなく決勝レースでも使うので、決勝に残しておく必要があります。

今回は110周のレースなので3ストップ4スティントあります。つまりタイヤは3回交換し、ぜんぶで4セットを使用するということです。

上のタイヤチャートを見てわかるとおり、TOP6は新品のソフトタイヤを2セット使用しています。つまり決勝レースで使える新品ソフトタイヤは1セットだけであとは予選で使用したものを再利用することになります。なので予選で使い切らずに決勝レースに温存することも重要なのです。

エリオ、パジェノー、ブルデイはQ3でユーズドのソフトタイヤ2セットを使いました。琢磨選手はユーズドのソフトタイヤを1セット2周だけ使っています。Wパワーは3周使いました。琢磨選手の方が1周分だけフレッシュです。

おそらく決勝レースではハードタイヤは1スティントのみ使用して、残りはソフトタイヤでくるのが定石でしょう。この1周分のアドバンテージを琢磨選手はどう生かすのかが注目です。

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