現地取材の七つ道具

インディカーの現地取材をするためには様々な手続きや物が必要になります。まずは年間取材するための取材パス(=ハードカード)が必要です。ハードカードは出版社や放送局、それに付随するネットメディアにしか発行されません。


さらに、現場で映像を撮影する場合にはビデオカメラマンベストを着用しなければなりません。


これは映像を管理するIMSプロダクションに申請しますが、放送権があるTV局、地元TV局のニュース取材などに限られます。夏場の取材ではけっこう汗を吸うので私は頻繁に洗濯してました。
「PHOTO」と書いてありますが、グリーンの映像取材用とブルーの写真撮影用が厳格に分けられています。下の写真ではフォトグラファーの松本さんはブルーのベストを着ています。


以前は下の写真のようなビデオカメラ専用の黄色いベストがあったのですが去年から上記のベストに変わりました。


基本的に我々は放映権料を払って放送しているので、現地取材に関しては制限がありません。2年前のロングビーチで琢磨選手が優勝した時のようにビクトリーレーンの中に入ってのインタビューも可能です。

その他のニュース取材はレースから48時間以内に放送し最大3分間の映像を定時ニュースでのみ流すことができるという制限はありますが、これらのニュース放映に関しては放映権料はかかりません。

それ以外の映像取材は個別にIMSプロダクションとの契約が必要になります。過去にオートバックスや日産の企業ビデオを撮影した時がこのケースでした。これらの場合にはフッテージフィー(映像使用料金)が必要になります。

さらにインディアナポリスの取材ではグリーンベストの他にカメラステッカーが必要にあります。このステッカーをビデオカメラに張り付けなければなりません。インディ500の取材時には別に取材申請しなければならないというめんどくささです。


さらにアメリカで取材活動をするには”報道ビザ”が必要です。ビザなしでの取材活動は禁止されています。報道ビザは基本的に5年の有効期間(他複数年も)がありますが、申請するにはメディア代表者のサイン入り証明書、雇用者のサイン入り証明書、アメリカでの取材先の証明書などが必要で、アメリカ大使館に出向いて面接を受ける必要があります。

5年ごとの更新とはいえアメリカ大使館まで出向くのは大変でしたが、2007年以降に発行されたビザを持っていれば条件さえ合えばウェブサイトで更新できることになりました。

あとは撮影機材を日本から持ってゆかなくてはなりません。


いつも現場で琢磨選手の予選インタビューを撮影していただいてる天野さんにはグリーンベスト、取材用マイクロフォンとケーブル、マイクに着けるGAORAの「マイクフラッグ」を預けっぱなしにして撮影を依頼しています。

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