インディカーがリアホイールハブを改良






今週末のアイオワ・ダブルヘッダーで新たなパーツの使用が義務化されることなりました。

インディカーはダラーラと共にリアホイールのハブベアリングを保持するための強化パーツを開発し、今週末では全車に使用されることになります。

このパーツはリアホイールハブに装着されるハブベアリングをアップライトに保持するための物で、強度は以前の部品に比べて60%向上しています。

5月に開催された第107回インディ500で、アンドレッティオートスポーツの27号車とアローマクラーレンの6号車が接触し、27号車の後輪がホイールハブごと外れてコース外に飛んで行くアクシデントが発生。この時に27号車のリアホイールハブを収めるアップライトとギアボックスをつないでいたザイロン繊維製のタイヤテザーには損傷がなかったことが判明しています。このアクシデント発生を受けて、インディカーとダラーラは、これまでのパーツ機能と発生した問題の詳細の調査に取り掛かりました。

調査の結果、アクシデントは極めてまれな要因が重なったことで発生したとの結論に達し、今回の強化パーツを使用することによって、今後同様の接触アクシデントが再発したとしても、ハブの脱落を十分に防げるとしています。







上の写真はインディカーのフロントサスペンションですが、タイヤホイールとブレーキローターが取り付けられるホイールハブは回転しますが、ブレーキディスクキャリパーやカーボン製のローターカバーが取り付けられるアップライトは回転しません。アップライトにはサスペンションアームが固定され、飛散防止のためのザイロン製テザーが締結されます。

下の図の紫がアップライト(回転しない)。オレンジがハブ(回転する)で。その間にはベアリングが挿入され、一番上の図のハブベアリング固定ナットで保持されます。







今年のインディ500でのカークウッドの後輪がコース外へ飛んで行ったアクシデントでは、アップライトとブレーキキャリパーは車体に残り、タイヤがハブごとアップライトから抜けて飛んで行ったと推測されます。

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