レースをさせずにレースをさせたチームペンスキー


【ペンスキー勢予選TOP4独占】 3点差でポイント2位につけるSディクソンを最大限に警戒していたチームペンスキーでしたが、予選が終わってみるとポイントリーダーのニューガーデンがポールポジションをとった上でTOP4を独占。琢磨選手を挟んでディクソンは予選6番手となったので、タイトル獲得に関しては大きく前進する状況となっていました。

【パジェノー陣営が4ストップ作戦に】 そんな中で、予選3位でポイント4位につけていたSパジェノー陣営はたとえ最終戦を優勝したとしてもニューガーデンのタイトル獲得はほぼ確実と分析したのか4ストップ作戦を選択。

決勝でもパジェノーは13周のフューエルウインドウよりもタイミングが早い11周目に1回目のピットインを実行。我々はその作戦が最初はわからずにトラブルかと思いました。
【3スティント連続レッドタイヤでタイムを稼ぐパジェノー】 その後パジェノー陣営はロングスティントを最後に残して、そこから3スティント連続レッドタイヤでとにかくクリアラップでタイムを稼ぐことを無線で指示。それを受けたパジェノーはピットアウト早々の13周目に自己ベストをマークするハイペースで走行。

ニューガーデンらトップ勢がピットインするとパジェノーはニューガーデンの5秒も前に出ることに成功。
3回目のピットストップストップまでに26秒のリードを築いて、ニューガーデンと同じ残り1ストップのところで5秒差の2位に浮上。

【ラストピットでニューガーデンとサイドバイサイドに】 そして、最後のピットストップはニューガーデンの後に入ったパジェノーがニューガーデンの鼻先に戻るという状況で、ヘアピン立ち上がりではついに2台はサイドバイサイドのバトルに。


結局はニューガーデンはピットからの指示通りに無理をせずにパジェノーはそのままトップでフィニッシュしニューガーデンは2位フィニッシュでチャンピオンタイトルを手にしました。

【最後の花はパジェノーに?】 パジェノーのアウトラップでニューガーデンは「本当は抜けるんだぞ」とパジェノーにメッセージを送りつつ、そのままポジションキープしたのかもしれません。

ゲートウェイでいざこざのあった二人したが、ここはパジェノーにも花を持たせつつ、確実にニューガーデンにはタイトルを取らせるという実にうまいペンスキーの作戦だったと思います。

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