2018シーズンから導入のユニバーサルキットをダラーラが製作
現在インディカーシリーズで使用されるIR-12シャシーに2018シーズンから導入される共通エアロキットの’ユニバーサルキット”をダラーラが製作することをインディカーが発表しました。
ユニバーサルキットはインディカーとダラーラがコンセプトデザインの3Dアニメーションを制作したイギリス人デザイナーのクリス・ビーテイー氏との共同作業のもとで製作されます。
最新の空力テクノロジーと安全技術を盛り込んだうえでかつてのインディカーのイメージである低くてワイドなイメージをデザインコンセプトといています。
今後は7月25日26日にインディアナポリス・モータースピードウェイでスピードウェイ用キットのテストを行い、ロードストリートショートオーバル用キットはミッドオハイオでのレースの翌日の8月1日にテストを行います。その他、8月28日にアイオワスピードウェイ、9月29日にセブリングでテストを行います。
今回のユニバーサルキット最大の特徴は、多くのダウンフォースを車体下面で発生させることにより、車体後方に発生する乱気流を減少させ、よりパッシングを増やそうというものです。
これまでは、前後のウイングなどによって多くのダウンフォースを得ていましたが、前の車が巻き起こす乱れた空気の中ではダウンフォースが不安定になっていました。
現行ではサイドポッド脇に大きな開口部が設けられていますが、ロードストリート/ショートオーバル用は開口部がふさがれて強いダウンフォースを発生するようになっています。
さらにサイドポッド内のラジエーターの位置が見直され、横方面からの衝撃を吸収するためのサイドインパクトストラクチャーが改良されてより安全性が高まるとしています。
そして、一番の外見的な特徴はインダクションポッドがなくなってエンジンカバーの高さが低くなり、以前90年代前半までのインディカーのイメージに近くなったということです。ターボへのエアインレットはサイドポッド内のラジエターインレットダクトに移されます。
その他にも、前後のウイングのメインプレーン(主翼)は小型化され、ロードストリート/ショートオーバル用のリアウイングはより低くワイドなものになります。
ビームウイングフラップは先日公開された詳細グラフィックにも装着が確認できます。
ドームスキッドプレートも継続されるのではないでしょうか?
いや2年連続でT.Sか…(笑)ほんと夢見させてくれますよね。
インディカーだけでなく、全てのオープンホイールカテゴリーに採用されるべき構造だと思っていたのですが…。
専門家が様々な研究を重ね考え抜いた結果なのでしょう。
最終的には安全性向上が目的であってパーツの使用はその手段でしかありません。
行方を見守りたいと思います。