インディカーシリーズ、2023年10大ニュース①


ザ・サーマルクラブでオープンテストを実施







インディカー公式が選ぶ、2023年インディカー・シリーズの10大ニュース。
一つ目は「ザ・サーマルでインディカーが合同テストを実施」。

毎年開幕前に実施される恒例の合同テストが2023年はカリフォルニア州の砂漠地帯にあるザ・サーマルクラブで初めて実施されました。

ザ・サーマルクラブはカリフォルニア州のゴルフリゾートとして有名なパームスプリングス郊外に2012年にオープンしたスポーツカー愛好者などを対象にした会員制サーキットで、敷地面積470エーカー(東京ドーム約80個分)の広大な敷地の中に、高級ゴルフクラブのような豪華な施設を整え、国際レース規模のイベントに対応できる設備が整っています。https://www.thermal.cc/
このサーマルクラブでは今シーズン2023年の開幕前の2月2日と3日の2日間で合同テストが実施されました。

サーマルクラブにはサウス・パーム、ノース・パームとデザート・パームの合計3つのレーストラックがあり、合同テストではノース・パームとサウス・パームの2つのコースを繋げた、17ターンからなる全長2.9マイル(4.7km)のコースが使用されました。

それまではインディカーファンの間ではほとんど知られていなかったザ・サーマルクラブでしたが、関係者の間でも施設は好評で、これをきっかけにザ・サーマルクラブとインディカーが話し合いを持ち、2024シーズンの3月にはこのザ・サーマルクラブで100万ドルの優勝賞金を懸けた特別イベントが実施されることになりました。

この特別レースはシリーズポイントは付与されないノーポイントレースで、賞金総額は数100万ドルになる見込みです。イベントはザ・サーマルクラブの会員メンバーとインディカーの参加チームを組み合わせる抽選会から始まり、予選セッションと2つのヒートレースによる勝ち抜き戦が行われます。

各ヒートレースの上位6人が決勝レースとなる”オールスター・ショーケース”に進出し、決勝レースの優勝者と組み合わされた会員メンバーには優勝賞金100万ドルが贈れられ、その他TOP5のチームの会員メンバーにも賞金が分配されることになっています。イベントにはチャリティプログラムも実施され詳細は後日発表されることになっています。

賞金レースに先立って、予選前の3月22日と23日の2日間で合同テストが行われます。

インディカーシリーズのマーク・マイルズCEOは「2024シーズンにはザ・サーマルクラブでこれまでにないスケールのレースショーケースを開催します。この世界的にも類例を見ない素晴らしいレースを楽しんでいただけるかと思います」とコメント。

ザ・サーマルクラブのオーナーであるジョン・ロジャーズは「アメリカのレースカーでトップレベルのプロフェッショナルであるチームやドライバー、全ての関係者をお迎えできることを光栄に思っています。今後はさらにインディカーとの関係を発展させていけるように尽力したいです。3月のスペシャルイベントは、観客やザ・サーマルクラブの会員の皆さん、そしてTVでレース観戦するファンの皆さんにとって特別な存在となるように努力していきたいです」とコメントしています。

世界最高クラスのプライベートサーキットであるザ・サーマルクラブはおよそ2600万ドルを投じて建設され、2012年5月13日に最初のコースであるサウス・パームコースが完成。レーストラックの他にクラブハウスやレストラン、チューニングショップなども施設内に建設され、2017年にドイツで開催された世界モータースポーツ博覧会で “Professional Motorsport Facility of the Year”を受賞。現在は2023年のFIAグレード2認可へ向けてランオフエリアの拡張や3重ガードレールの敷設、テクプロバリア―の設置などの設備改良を行っています。さらに将来的にはロードとオーバルに使用できる全長2.5マイルのレーストラックの建設が計画されています。




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