ホンダ・レーシング・コーポレーション(HRC)がHPDを統合






現地、9月21日ホンダのモータースポーツ活動を統括するホンダ・レーシング・コーポレーションは全世界的なレース活動を再編し、これまで北米を拠点としてインディカー・シリーズにエンジン等を供給してきたホンダ・パフォーマンス・デベロップメント(HPD)をHRC-USAとして統合しました。

これまで北米を拠点にした独立組織として、インディカー・シリーズやIMSAスポーツカー選手権などに参戦してきたHRC-USA(旧HPD)は、今回の統合に伴い、今後は全世界的なレース活動の一翼を担う位置づけとなりました。

これまでHPDで社長を務めてきたデイビッド・ソルターズが、引き続きHRC USAの社長を務めることになっています。

HRCの渡辺康治社長は「アメリカの仲間たちをHRCチームに迎え入れられることを嬉しく思います。我々の目標は、HRCというブランドの知名度の向上と、レース活動で結果を出し続けることにあります。世界中のホンダのモータースポーツ活動を一つの組織として統合させることで効率のアップを目指します。アメリカと日本のレースエンジニアは一つの組織として活動することで、より強力な関係を築いてレース活動ができることになると思います」とコメントしています。

HRCはホンダの2輪におけるレース活動の開発拠点として1982年に設立。この40年あまりの間に、モトGP、世界スーパーバイク選手権、モトクロス、トライアル、ダカールラリーなどで数々の栄冠を勝ち取ってきました。

2022年には新たに4輪でのレース活動をHRCへ統合し、栃木県さくら市にあったホンダ技術研究所のHRD Sakuraを、新たにF1のエンジン開発プログラムを含む4輪レースの活動拠点となるHRC Sakuraとし、埼玉県朝霞市にあったホンダ技術研究所のHRD Asakaを2輪の開発拠点のHRC Asakaとして再編しています。

ホンダ・レーシング・パフォーマンス(HPD)はアメリカンホンダがインディカー・シリーズ(CART)への参戦を目的に1993年に設立。アメリカンホンダ副社長だったトム・エリオットがHPD社長に就任し、ホンダR&Dアメリカ(HRA)で4輪部門総責任者を務めていた朝香充弘氏が副社長となって、ボビー・レイホールと共に1994年からのインディカーシリーズへのエンジン供給を開始。
2002年までのCARTインディカーに参戦した9年間ではマニュファクチュアラータイトル4回、ドライバータイトル6回を獲得。その後はインディカー・シリーズへの参戦の他に、IMSAスポーツカー選手権、バハ1000、フォーミュラリージョナルアメリカなどでレース活動を行ってきています。

そして、2023年に至るまでにHPDはインディカー・シリーズ510レース中280勝を記録。インディアナポリス500では15勝を挙げています。

コメントを残す