NASCAR元チャンピオンのラーソンがマクラーレンから2024年インディ500に参戦






NASCARカップチャンピオン経験ドライバーのカイル・ラーソンがアローマクラーレンレーシングから2024年のインディ50に参戦することが発表されました。



本名、カイル宮田ラーソンは日本人の祖母を持つ日系三世ドライバーで、祖母は現在は愛知県に暮らし、ラーソン本人も来日経験があります。



ラーソンの参戦に関しては、2021年にNASCARカップタイトルを獲得し、現在も所属すしているヘンドリックモータースポーツのオーナーで、リック・ヘンドリックが経営するヘンドリックオートモティブとHendrickCars.comが参戦活動を全面的にサポートします。



ラーソンのカーナンバーやカラーリングなどの詳細は、後日発表されます。



カリフォルニア出身で30歳のラーソンは、NASCARカップシリーズで2021年のシリーズタイトルを獲得した他、2019年と2021年にNASCAR オールスターレースに参戦。2014年にルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しています。 2021年のカップタイトル獲得時にラーソンは シーズン10勝をあげ、1995年以来の記録となる2,581周ものラップリードを記録しました。



ヘンドリックモータースポーツはインディアナポリスモータースピードウェイで開催されるNASCARカップシリーズのブリックヤード400では過去に10勝をあげていますが、マクラーレンレーシングとのパートナーシップによる2024年の第108回インディアナポリス500への参戦は、チーム史上初めてのインディカーレース参戦となります。



NASCARカップシリーズで12シーズン目を迎え、ヘンドリック モータースポーツでの3シーズン目を迎えたラーソンは、これまでもインディ500参戦に関しては意欲を示してきました。



カリフォルニア出身のラーソンはストックカーレースに参戦する以前はダートオーバルでのオープンホイールレースでキャリアを積み、USACミジェット、スプリントカー、アウトロースプリントカーなどに参戦。USACの3カテゴリーでのレースを一晩ですべて制した史上二人目のドライバーにもなりました。



オフシーズンには夏のニュージーランドにわたってスプリントカーレースに参戦した他、不祥事でNASCARへの出場を停止させられていた2020年には、自らのチームでUSACミジェットカーレース最高峰イベントのチリボウルで優勝。過去には2015年のデイトナ24時間レースにはチップガナッシレーシングからディクソン、カナーン、マクマーリーと組んで参戦してフォードデイトナプロトタイプカーで総合優勝しています。



ラーソンが2024年インディ500の予選を通過すれば、同日開催となるインディ500とNASCARコカコーラ600のダブルヘッダー参戦を行う史上5人目のドライバーとなります。 過去のダブル参戦はジョン・アンドレッティ、ロビー・ゴードン、トニー・スチュアート、カート ブッシュの4人です。



マクラーレンレーシングのCEOであるザク ブラウンは、ヘンドリックモータースポーツとはさらに密な連携体制を整えて、ラーソンのスケジュールが許す限り、今シーズンはインディカーにも胎動させる計画で、実車、シミュレーター問わず最大限に経験を積む機会を提供したいと述べています。



ラーソンが来年のインディ500までにどれほどの走行機会を得られるかは不確定ですが、昨年のインディ500にデビューしたジミー・ジョンソンとロマン・グロジャンの参戦に際してインディカーは秋にルーキーオリエンテーションプログラムを実施したのと同様の機会が設けられるものとみられています。



アローマクラーレンでインディカーのレーシングディレクターを務めるギャビン・ウォードは、ラーソンの長年に様々なレースカーをドライブしてきたキャリアを見る限りはインディカーへの適応力は高いと見ています。



「新しいレースカーを学ぶ時は、セットアップ方法とその微調整の原理と手段などの技術的なことを理解する必要があります。インディカーは、これまでの彼のレースキャリアでは最速のレースカーになりますが、彼のインディカーへの順応は全く問題ないでしょう。インディ500でレースカーをスピードアップさせるのに十分の経験を持っていると思います」とウォードはコメント。



オープンホイールレースの最高峰への挑戦に関して、ラーソンは「これまでにダートオーバルでも様々なタイプのレースカーをドライブしてきましたが、全てのレースで頂点を極めないと気が済みません。これからもレーシングスタイルやテクニックが異なる様々なレースに挑戦し続けて頂点を極めていきたいです。もちろん、インディカーもその一つです。新たな挑戦が待ちきれません」とコメントしてます。





今回はマクラーレン側からまずはラーソンにインディ500挑戦をオファー。ラーソンは直ちにチームオーナーのヘンドリックとチーム副代表のジェフ・ゴードンに連絡して参戦の意思を表明。ヘンドリックはこのオファーを直ちに受託しています。

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