第108回インディ500 予選2日目、ペンスキー勢がフロントロー独占、佐藤琢磨はホンダ勢2番手の予選10位






【予選2日目】
気温30度 路面温度51度 湿度  %

【予選総合リザルト】
http://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/6386/2024-05-19/indycar-results-quals-poleday.pdf

【第108回インディアナポリス500、スターティングラインナップ】
https://www.indycar.com/-/media/Files/2024/NICS/06-500/indycar-startinglineup-poleday-2024Indy500.pdf

【予選第2日目ルール】
予選第2日は予選第1日のTOP12台が12位からアテンプトしTOP6台がFAST6予選へ。予選第1日の31位から34位はラストチャンス予選を行い3台がグリッド決定。TOP12予選の上位6台が下位から順にアテンプトしてフロントローと2列目グリッドを決定。

【マクロクリンが史上最速ポールポジション】
スコット・マクロクリンがインディ500での初のポールポジション獲得。4周の平均スピードは234.220mphで、昨年のアレックス。パロウの234.117mphを上回るポールスピードを樹立。4回目のインディ500出走となるマクロクリンのこれまでの予選ベストは去年の14位。1986年にアーリー・ライエンダイクが4周平均236.986mphを記録するも、予選2日目だったためにポールスピードとはならず。

【ニュジーランド出身者ではインディ500史上初のポールポジション】
ディクソンは5回のポールポジション獲得はあるも生まれはオーストラリア。
ニュージーランド出身のニュージーランド人としてはマクロクリンが史上初。

【チームペンスキー19回目のポールポジション】
チームペンスキーのインディ500でのポールポジション獲得は2019年のシモン・パジェノー以来で、通算19回目。

【ペンスキーがフロントロー独占】
マクロクリンに続いてウィル・パワーが予選2番手、ジョセフ・ニューガーデンが予選3番手で
チームペンスキーの3台がフロントローを独占。チームペンスキーのインディ500での予選フロントロー独占は、1988年のリック・メアーズ、ダニー・サリバン、アル・アンサーSr.以来。

【シボレー勢がTOP8独占】
一つのエンジンサプライヤーが上位を独占するのは2013年のシボレーTOP10独占以来。
ホンダ最上位はメイヤーシャンクレーシングのフェリックス・ローゼンクイスト。
ローゼンクイストは昨年はシボレー勢のアローマクラーレンから参戦して予選3位。

【佐藤琢磨はホンダ勢で2番手となる予選10位】
予選第1日は予選9位で、チーム4台の中で唯一TOP12予選に進出。他3人のチームメイトが予選2日目に残れないという孤軍奮闘状態で共有できるデータが全くない中、出走4番手という熱いコンディション下でかなり攻めたぎりぎりの走りを見せるも232.171mph。8位のローゼンクイストに0.13マイル差で、目標としていたホンダ最上位にわずかに届かず。去年はチップガナッシで予選8位。一昨年はデイルコインで予選10位。2021年はRLLで予選16位。



Photo:imothy Wachowiak




【佐藤琢磨選手の予選後のコメント】
TOP6入りは厳しいことはわかっていたので、ホンダ勢でトップになることを目標としていました。朝の練習走行の時よりも、かなりダウンフォースを削っていきましたが、もっと削ればよかったです。チームメイトが残っていないので、朝の走行データから予想していくほかありませんでした。エンジニアが提案してきたダウンフォースよりももっと削りましたが、4周走り終わって、4周の落ちが少なかったところを見ても、もっと削ってもよかったと思いました。TOP6に残るのは厳しいとわかっていましたが、ホンダ勢ではトップを狙えそうだっただけに悔しいですね。結果的にはホンダ勢では2位で予選10位でしたが、75号車のメンバーが本当にいい仕事をしてくれたので、チームのためにはこの成績は良かったと思います。ここまでまだ、決勝レースセッティングでは全く走っていないのですが、チームメイトが作業を進めてくれていたので、それをベースにさらに進めたいと思います。予選仕様のセッティングで十分な速さがありましたから、これを犠牲にしないようにして決勝レースに向けて仕上げていきたいです。

【史上2番目の33台平均速度】
今回の予選通過33台の平均速度は231.493mphは、2023年の232.184mphに届かずに史上2番目の速さに。

【ラーソンがルーキーとして史上最速ラップを記録】
アローマクラーレンのカイル・ラーソンは233.453mphを記録してルーキーによるインディ500史上最速ラップを記録。これまでの最速は昨年のベンジャミン・ピーダーセンの233.297mph。

【ラーソンがルーキー史上最速予選スピードを記録】
4周の予選スピードでラーソンは232.846mphを記録して、1996年にトニー・スチュアートが記録した233.100mphを更新。

【4台が3つの最終列グリッドを争う】
予選31位から33位までを決めるラストチャンス予選には、2022年インディ500優勝のマーカス・エリクソン、女性ドライバーのキャサリン・レッグ、昨年は予選落ちしたグラハム・レイホール、ルーキーのノーラン・シーゲルの4人。エリクソンは1回目のアテンプトで3周を終えたところで勘違いして減速。残り時間がわずかになる中で、1回クールダウン走行を行って2回目のアテンプトを実施。32番グリッドを獲得。

【シーゲルが予選落ち】
デイルコインレーシングから参戦するルーキーのノーラン・シーゲルが予選落ち。シーゲルは木曜日に横転するクラッシュを起こし、レースカーをバックアップカーへ変更。しかし、ロードコース用レースカーをコンバートしたバックアップカーではまったくペースが上がらずに予選2日目のラストチャンス予選へ。この状況にアローマクラーレンがトニー・カナーンをシーゲルのコーチ役に派遣。シボレーユーザーのアローマクラ―レンがホンダユーザーを助ける形となるが、シーゲルはマクラ―レンCEOのザック・ブラウンが所有するユナイテッドオートスポーツから。7今年のルマン24時間レースに参戦予定で、ブラウンが助け舟を出した形に。しかし、シーゲルは最後のアテンプトでクラッシュしてグリッド獲得はならず。

【今後の予定】
5月20日(月)
13:00-15:00 プラクティス

5月24日(金)カーブデー 
11:00-13:00 ファイナルプラクティス
14:30-16:00 ピットストップチャレンジ

6件のコメント

  1. 例年、パワーはホンダ優位なのに今年は何故こんなにシボレー優位なのでしょう?
    そして、私は今頃アメリカにいる予定でしたが迷った挙句、直前にキャンセルしました。理由は歴史的円安です。民主党政権時代の2倍のレート。アメリカの物価高を低く見積もっても当時の1.5倍。つまり3倍の費用。当時の現地費用を30万としたら、単純計算で90万。私の収入も当時とは上がってるとはいえ、Not affordableです(泣)。それとFP成績から琢磨さんの勝率は低いと感じたからです。
    今回はレース前もレース後も州南部の合法カジノ(ラスベガスのシーザーズ系列)に泊り、スポーツブックで琢磨さんに賭ける予定でした。
    円安ですからギャンブルは勝てば天国負ければ地獄ですが、カジノは「負けるのが前提」です。

    しかし、なんか、琢磨さん、勝ちそうな予感してきました。トップ10のペースを持っているなら勝負権は持っていますし、早稲田に入れる頭の琢磨さんなればこそ500マイルレースは強みです。

    スポーツブックは細かく分析されて勝利倍率が計算されますが、流石に早稲田までは計算してないので、恐らく今年の琢磨さんは高倍率になってると思います。

    これで勝ってしまったら、本当に後悔します(笑)

    それとHRCアドバイザー就任に伴い、琢磨さんが今季限りで引退させられるのでは!?という勝手な予測が当たってしまったら尚更後悔するでしょう(涙)
    単なる名前貸しならともかく、ガチならSFやF1への帯同を求められるでしょうし。

    以前、稲嶺さんの「トランジットが多ければ、寧ろ休息できていい」というアドバイスはその通りです。アメリカの空港は必ずバーがあって、しかもビールが豊富で、あのようなバーは他の国にない楽しみなだけに(笑)

    ガオラ放送、楽しみにしております!
    Indyが楽しいのはガオラの放送席のお陰ですから。
    1. いっくんへ
      現地観戦であろうと、TV観戦であろうと
      それぞれの醍醐味があります。
      いずれにせよ存分に楽しみましょう!!
  2. グラハムがタクマだけスペシャルエンジンだ。と言っていたみたいですけど、同じチームでここまで予選スピードに違いが出るものなんですね。バンプアウトの危機的な状況でも共有しないセッティングとかが有るのでしょうか?
    1. ケイセイさんへ
      ルール上、すべてのエンジンはいったんインディカー側が保管し
      ロットナンバーを管理の上、ランダムにエンジンをチームに割り振るので
      スペシャルエンジンはあり得ません。
      ハンドリングバランスはメカニカルグリップとエアロのバランスで決まるので
      ドライバーの好みによってセッティングが大きく異なる場合があります。
  3. はい!全力で楽しみます!
    見に行かない年でも、毎年必ずINDY後の月曜は休みをとっているので。

    同じチームであればテスト内容も担当区分があったり、データは共有されるものの稲Dさんの言うとおり、ドライバーの好みも細かいところまで勘案されてセットアップは直前まで個別に煮詰められますから、同じチームといえど、差はでますよね。
    ですが、グラハムと琢磨さんがともに過ごした4年でもここまで差がつくっていうのはあったかかも分かりませんが驚きです。琢磨さんとエディのコンビだけが別次元なのでしょうか?

    全然話が違うのですが、ザック・ブラウンは今年はインディに来るのでしょうか?モナコに行くのでしょうか?
    1. いっくんへ
      インディ500の予選は奥が深いですね。
      ブラウンが来るかどうかは知りません。

コメントを残す