走れ! 西へ東へ

走れ! 西へ東へ

24日から始まったプロ野球の日本生命セ・パ交流戦。今年は復活2年目となりますが、やっぱりあるといいものだと思うようになるものです。

最初はホームアンドアウェイ方式をとっていたため6週間やっていましたが現在は半分の3週間。そのせいではないでしょうが、最高勝率のチームに贈られる賞金は5000万から3000万(一時期1500万、500万と減ったこともありましたが)に変わっています。この賞金がどう使われるかというのが注目を集めたこともありました。例えば、第1回の2005年で優勝した千葉ロッテは国内初導入になった2連バスを地元の京成バスに寄贈しています。

そういえば12球団完全制覇という快挙も交流戦で敷居が高いものではなくなった気がします。野手であれば12球団全てのチームの投手からのホームラン、投手なら12球団全てからの勝利を意味しています。交流戦がなかったころはセ・パ両リーグそれぞれ複数の球団に所属しないと達成できなかったですが、交流戦ができたことでセ・パ両リーグ1球団ずつに所属すれば可能になったわけです。ですから記録達成者の数が交流戦が行われた17年でそれ以前の34年で達成した人数と同じくらいになったようです。でもありがたみはかわりなく「すごい!」と思われるわけです。

「恩返し」も多くなってきます。セリーグのチームからパリーグのチームへ、またはその逆になった人が古巣へ健在であることをアピールする機会が多くなります。これまでの交流戦でも何度となく展開されています。ソフトにもドライにも楽しめる交流戦、まだまだ続きます。では、また次回です。

 
[Web全体に公開]
| この記事のURL
「そういえばこの人最近見ていなかったなと思っていたけど、そういうことだったのか」。新聞やテレビ、ラジオで著名な人の訃報を聞くとそういう感想を抱きます。今回もそうでした。

日本テレビの河村亮アナが14日に脳出血で54歳の若さで亡くなりました。3月2日のオープン戦中継が最後の出演で、その後は肝臓の具合が悪くなって療養していたとか。確かに、この人の声をしばらく聴いていませんでした。でも、理由まではわからなかったので訃報で経緯を知って驚きました。文化放送のアナウンサーだった松島茂さんの訃報を知った時も同じような驚きを覚えました。ただ、それ以上の驚きが河村さんの時はありました。河村さんの訃報が17日付のスポーツ報知の1面になったのです。1人の局アナの訃報がスポーツ紙の1面になるなんてこれまであったでしょうか? 長らく巨人戦中継に携わり歴代の選手・監督など巨人軍関係者から全幅の信頼を得ていたというし、箱根駅伝やゴルフのメジャー大会でも印象的なフレーズを残してきたなど功績を関係者からの証言を含めて紹介していました。

河村さんといえばスポーツでは朗々とした人物描写とエキサイトしたシーンでのテンションのギャップが印象的な人でしたが、バラエティでは冷徹に出演者へ無理難題をつきつけるシーンが記憶に残っているという方がいるかもしれません。90年代の終わりから2000年代の初めにかけて放送された「ウッチャンナンチャンのウリナリ!」で審査委員会からの使者という役回りでタキシード姿の河村さんがウッチャンナンチャンやキャイーンといった出演者に無茶ぶりをしていました。特にブームを呼んだポケットビスケッツとブラックビスケッツには「なにくそ!」と思わせるような無茶ぶりをしていたと記憶しています。見事無理難題をクリアできたら河村さんは悔しがることなく一緒になって喜んでいましたよね。放送当時、河村さんを鬼のように見ていた人もいたかもしれませんが、番組の陰の功労者と言った方がいいだろうと思うのは私だけでしょうか? たくさんの思い出ありがとうございます。そしてご冥福をお祈りします。

では、また次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
例年なら3月の大阪春場所でピークを迎える大相撲の新弟子の数がコロナ禍の影響でここ3年は5月の夏場所でピークを迎えています。そんな中で注目を集めているのが東大出身初のプロ力士・須山です。

須山はまだ4年生で中退もしていないということで、現役大学生のプロ力士でもあります。大学出身者だと卒業か中退してプロ入りすることが一般的ですが、在学のままでプロ入りするのもこれまた異例のことです。異例ずくめの須山は東大入学してから相撲を始め、道を究めようとという気持ちがあったようでプロ入りを決断したそう。須山の奮闘ぶりはフジテレビのドキュメンタリー番組「ザ・ノンフィクション」で東大相撲部の密着企画が放送されたときに紹介されたので覚えている方もいるでしょう。

須山は今場所初土俵の力士と序ノ口下位で負け越して番付外に転落した力士による前相撲に臨み、ノルマの3勝をストレートでクリア。7月の名古屋場所から番付に名前が載ります。3勝した相手は全国上位レベルの大学で副キャプテンをやっていた人など、アマチュアの実績だけで考えたら格上ばかり。そんな須山がどこまでやってくれるか楽しみに見たいですね。目標は「東大」らしく東の大関だとか。

国立大学とスポーツって意外と結びつきがあるんです。特に有名なのが京都大学のアメフト部。日本一を争う甲子園ボウルで何度も優勝した名門で、関西リーグでは常に上位にいるチームです。しかも、大学のグランドはサッカー・ラグビーのピッチよりも広いアメフト用のピッチをトラックの内側に作るためにトラックの1周を500mにしているとか。それだけ思い入れがあるかもしれません。東大のアメフトも甲子園出場はなくても関東ではそこそこのレベルにいるそう。野球では東京六大学リーグで九十何連敗など弱さにスポットがあてられることがありますが、強さにスポットがあてられる種目が多くなることを楽しみにします。では、また次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
8日に初日を迎えた大相撲夏場所。故障全休明けの横綱照ノ富士がどれだけ復調するか、先場所優勝の若隆景が大関昇進への足固めができるか…興味は絶えません。その一方で気になることも。

テレビの中継を見ると、花道の奥で椅子に座っている親方たちが見えるかと思います。警備担当で、引退したばかりの親方が基本的には務めます。ですから髷を結ったままの親方をよく見かけるかと思います。また、テレビやウェブの中継で解説を担当する親方の中にも髷を結ったままスーツ姿で登場する人がいます。その人数が最近殊に多くなっているんです。その原因はコロナ禍のようです。コロナ禍で東京オリンピックが1年延期になって国技館の使用スケジュールに狂ったのが直接的な原因です。

本来なら2020年7月終わりから8月初めまで東京オリンピックのボクシング会場として国技館が使われるはずだったのが1年延期。その上、2020年7月場所と11月場所、2021年3月場所を国技館で開催することになったためスケジュールにさらなる狂いが生じてしまったのです。そうなると東京場所終了後に組まれる断髪式の日程変更も余儀なくされたというわけです。例えば2019年秋場所で引退した元関脇安美錦の安治川親方の場合、2020年10月に断髪式をやる予定だったのがコロナ禍の影響で1年半以上延期になりました。他にも1年以上延期して断髪式を実施した親方がいます。また、元白鵬の間垣親方、鶴竜親方といった横綱経験者含め約10人の親方の断髪式が未定になっています。間垣親方は週刊アサヒ芸能の連載マンガ「白鵬本記」の冒頭メッセージで自身の断髪式は2023年中になりそうと見通しを示しています。2022年から23年は異例の断髪式ラッシュになるかもしれません。

ではまた次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL
スペインのサッカーで盛り上がるカードといえばレアルマドリードとバルセロナの「クラシコ」の他にレアルとアトレチコのマドリードダービーもあります。MLBで例えるなら「クラシコ」はヤンキースとレッドソックスの永遠のライバル対決、マドリードダービーはメッツとヤンキースの「サブウェイシリーズ」というところで、NPBで言えば前者は巨人-阪神の伝統の一戦、後者は巨人-ヤクルトの東京シリーズというところでしょうか。実はマドリードダービーで今までにない試みがなされるそうなんです。

現地8日に行われる試合に先立ち、レアル・アトレチコ双方の選手が路線バスでスタジアム入りすることになったというんです。マドリード市の交通局に当たる機関の創設75周年記念イベントで、レアルの選手はチームの練習施設から、アトレチコの選手は前乗りの為に宿泊したホテルから、それぞれ交通局が用意した電気バスに乗ってスタジアムに向かいます。Jリーグもそうですが、試合に向かう選手たちは普段ならチーム自前のバス(主にホームゲームの場合)か貸し切りバス(主にアウェイゲームの場合)に乗ってスタジアム入りするものですが、路線バスを使った会場入りは世界的にも珍しいでしょう。プロ野球選手が個人的にホームゲームで電車通勤する話は時々聞きます。最近は少なくなりましたが貸し切り列車でスタジアム入りなんて話は甲子園大会に出場する学校の応援団の話として昔はよく聞きました。そうはいっても、チーム揃って…という話は大相撲の地方場所移動の時くらいで、プロ野球やサッカーのチーム単位では聞いたことはありません。いろいろな意味で前代未聞の試み、どうなるのか楽しみに見てみたいです。

もしマドリードのケースがうまくいったなら…といろいろ妄想してしまいました。ニューヨークでサブウェイシリーズの初戦当日にヤンキースの選手たちがヤンキースタジアムの最寄り駅からシェイスタジアムの最寄り駅までニューヨーク市営地下鉄の貸し切り列車で乗り込む。逆にメッツの選手たちがヤンキースタジアムの最寄り駅に貸し切り列車で乗り込むことだってあり。ニューヨークの地下鉄は一時期よりもかなり安全になったそうですからそういうこともあっていいでしょう。国内、東京で言えば巨人の選手が東京ドームホテルの駐車場から特別ルートで神宮球場へ都営バスで、ヤクルトの選手が神宮外苑の駐車場から東京ドームの近くへ同じく都営バスで乗り込むなんてこともあったりして。

では、また次回です。
[Web全体に公開]
| この記事のURL