佐藤琢磨がチップガナッシレーシングからオーバル5レースに参戦






【トップチームからオーバル5レースに参戦】インディカーシリーズ参戦14年目を迎える佐藤琢磨選手がチップガナッシレーシング(CGR)に加入することが発表されました。第107回インディアナポリス500を含むオーバル5レースに参戦します。



【カーナンバーは11】カーナンバーは11で、今シーズンはチームに新加入するルーキーのマーカス・アームストロングとシートをシェアする形になります。プライマリースポンサーやレースカーのリバリーは後日発表されるとしています。



【タッグを組む担当エンジニア】琢磨選手を担当するエンジニアはベテランのエリック・カウディン。カウディンは過去にはアンドレッティグリーンに在籍時代の2004年にカナーンのシリーズチャンピオン獲得に貢献した他、2013年のKVレーシングでのインディ500優勝時もTカナーンのエンジニアを担当しています。2020年はデイルコインレーシングでアレックス・パロウを担当。2021年にはCGRに移籍して、ジミー・ジョンソンとトニー・カナーンを担当し、2022年はジョンソンのフル参戦を支えてアイオワではジョンソンのキャリアベストとなる5位フィニッシュを記録しています。昨年にデイルコインレーシングのチームメイトとしてマルーカスのエンジニアを担当し、琢磨選手とも情報交換をしていたロス・バンネルもCGRへ移籍してスコット・ディクソンのエンジニアを担当することになっています。他、エリクソン、パロウらのエンジニアリング体制と比較しても全く引けを取らないものになっています。



佐藤琢磨担当エンジニアのエリック・カウディン




【インディ500でのポールポジションと3勝目が目標】オンラインで開催された記者発表会で佐藤琢磨選手は「トップチームのチップガナッシでレースができることを光栄に思います。マネージングディレクターのマイク・ハルは毎年のインディ500で「琢磨はいつも脅威で、いつ前に出てくるかわからない」と自分のことを常にマークしていたようです。チームもシリーズタイトルよりもインディ500での勝利を最優先の目標に掲げていて、今年の自分の参戦レース数こそ減りますが、このチャンスを最大限に生かしてインディ500での3勝目を全力で取りに行きたいと思います。予選ではこれまでフロントローアウトサイドはありましたが、今度はポールポジションも狙ってみたいです」とインディ500でのポール獲得と3勝目をかなり強く意識しての今年の挑戦であることをコメントしています。



【事前テストは未定】今シーズンの初戦は4月2日開催の第2戦のテキサス。2月2日と3日にカリフォルニアで開催されるオープンテストに琢磨選手の参加は無く、現時点ではチームによるオーバルトラックでのプライベートテスト実施の予定はありません。4月19日20日にインディアナポリスモータースピードウェイで実施されるインディ500のオープンテストには参加するものとみられます。



【ロードストリートでアームストロングのコーチに?】最近ではブルデイやハンターレイが若手ドライバーのコーチ役としてチームの職に就くケースがありますが、佐藤琢磨選手がシートをシェアするルーキーのアームストロングのコーチ役としてロードストリートレースに帯同するかどうかは現時点では未定となっています。



【名門チームを渡り歩く】アンドレッティオートスポーツとチップガナッシレーシングを渡り歩いたドライバーはダン・ウェルドン、ダリオ・フランキッティ、トニー・カナーンに続くものになります。いずれの3人もインディ500を制し、シリーズタイトルも獲得しています。



【日本から若手が来れば今なら自分がフルサポートできる】記者会見の最後に琢磨選手は「自分があとどれくらい乗れるかと言うことは現時点では考えていませんが、日本からの若手の挑戦者が出てくることに期待しています。今なら自分がフルサポートできます」と後進の出現にも期待を寄せています。以下はチップガナッシレーシングのチームリリースです。



【佐藤琢磨公式リリースより「佐藤琢磨、チップ・ガナッシ・レーシングと契約」】



インディアナポリス500で2度優勝した佐藤琢磨は、チップ・ガナッシ・レーシングに加入してホンダ・エンジン搭載の No.11を駆り、2023年のオーバルレースに参戦することが決まりました。なお、市街地サーキットとロードコースではマーカス・アームストロングがレースに挑みます。20年以上にわたって世界最高峰のレースで戦い続けてきた琢磨は、昨年のインディアナポリス500での覇者であると同時に、これまでにインディカー・シリーズで14度タイトルを勝ち取ったチームに加入します。なお、チームは過去15シーズンで 9 回タイトルを獲得しました。



【佐藤琢磨コメント】まず、このチャンスの実現に協力して下さったチップ・ガナッシ(チームオーナー)とマイク・ハル(マネージングディレクター)にお礼を申し上げます。2023年にチップ・ガナッシ・レーシングに加入できることに、言葉では表せないほどの期待と感激を抱いています。このチームはもう何十年にもわたってシリーズのトップに位置しているチームであり、いうまでもないことですが競争力の高さは圧倒的です。オーバルレースに集中するのは僕にとって新たな経験ですが、これまでチャンピオンシップやインディアナポリス 500 を何度も制したチームメンバーやチームメイトと参戦することが大きなアドバンテージとなることは間違いなく、その可能性に胸をワクワクさせています。チャレンジが始まるのを待ちきれない気分です。



【マイク・ハル(マネージング・ディレクター)コメント】2023年のオーバルレースで私たちの No.11 ホンダ・インディカーを琢磨がドライブするというのは、なんと素晴らしい機会でしょうか。インディアナポリス500で2度優勝した琢磨は、全員が平等に扱われる3人のチームメイトと力をあわせることで、レースで勝つためのノウハウをチームにもたらしてくれるでしょう。チップ・ガナッシ・レーシングは第107回インディアナポリス500 を楽しみにしています。



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4件のコメント

  1. これはたまげました!。まさかガナッシとは驚きです!。
    でもこれで、インディ500の3勝目を狙える確率は一気に上がったので、是非とも期待したです!。欲を言えば、フル参戦で乗って欲しかったですね。
    1. Dan Justinさんへ
      エリオみたいな復帰パターンに期待したいですね!
    1. いっくんへ
      しかしトップチームでの最高の環境でのインディ500挑戦はこれまでにないチャンスですよ!

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