フンコスがアルゼンチンに凱旋






アルゼンチン出身のチームオーナー、リカルド・フンコスが母国アルゼンチンに帰国し、インディカーのデモ走行を披露しました。インディカーがアルゼンチンを走るのは51年ぶりと言うことになります。



レースカーは11月4日にアルゼンチン首都のブエノスアイレスにある有名なタンゴ劇場のミケランジェロに展示され、5日と6日はブエノスアイレス郊外にあるオスカル・ガルベス・サーキットで開催されているアルゼンチンツーリングカー選手権の特別占有セッションでお披露目走行。9日にサンチアゴ・デル・エステロ郊外のアウトドローモ・テルマス・デ・リオ・オンドで特別イベントを実施しました。



「5千人も来てくれればいいかと思っていましたが、2万人近くの人が来て驚きました。最高のひと時でした」とリカルド・フンコスはコメント。



2時間のイベントは音楽イベント有り、デモラン有りのカーニバルのような雰囲気の中で行われ、アルゼンチンツーリングカーチャンピオンのアグスティン・カナピロのドライブによるインディカーのデモ走行でイベントは最高潮に達しました。



デモ走行終了後も3時間にわたって会場には続々とレースファンが押しかけ、最終的には5万人を超える観客が、展示されたインディカーを写真に収めて帰っていきました。



今回のイベントでインディカーをデモ走行させたカナピノは32歳でアルゼンチン出身。地元アルゼンチンのツーリングカーシリーズでチャンピオンタイトルを複数回獲得。2018年にはアルゼンチンのベストスポーツマン賞に選ばれました。レーシングドライバーとしての獲得は伝説のドライバー、ファン・マヌエル。ファンジオ以来となります。2019年にフンコスレーシングからIMSAスポーツカー選手権にスポット参戦し、デイトナ24時間レースではDPiクラス8位でフィニッシュ。このオフシーズンにはフンコスレーシングのプライベートテストに参加してインディカーをテストドライブすることになっています。



リカルド・フンコスは1993年にアルゼンチンでレーシングチームを設立。2003年にはたった4ドルを握りしめて渡米。カートレース場のメカニックとして雇ってもらうことからキャリアを再スタート。その後はローカルレースでのメカニックを転々として、2008年に自らチームを立ち上げてインディカーへのステップアップシリーズであるインディプロ2000へ参戦を開始。その後はインディライツにも参戦してスペンサー・ピゴットとカイル・カイザーがチャンピオンを獲得して100万ドルのスカラーシップを獲得。



2017年のインディ500ではピゴットとセバスチャン・サベードラの2台が予選を通過。2019年のインディ500ではカイル・カイザーがマクラーレンのフェルナンド・アロンソをバンプアウトさせて決勝進出。2021年にはカーリンの施設を買い取って2022年からフル参戦を開始。2023年シーズンは2台体制で参戦することを発表しています。

2件のコメント

  1. このチームは本当にドラマに満ちたチームですよね。特に19年インディ500のカイザーによるアロンソバンプアウトは本当にドラマチックでしたし、感動的でもありました。これからの活躍も楽しみにしたいですね。
    1. Dan Justinさんへ
      チーム自体がステップアップカテゴリーでしっかり経験を積んできているので
      資金力がつけばさらに大きく変わりそうですね。

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