第12戦アイオワ300はオワードが今季2勝目






【オワードが今季2勝目】前日の250マイルレースで2位フィニッシュしたアローマクラーレンSPのパト・オワードは7番グリッドからのスタート。2周目までに3位へ浮上し、そのまま194周目のラストピットまで3位をキープ。この2周後にピットインしたウィル・パワーをオーバーカットすることに成功して2位へ浮上。235周目にレースリーダーのジョセフ・ニューガーデンが単独クラッシュしてリーダーに浮上。そのままリードを維持して、2位のパワーへ4秒以上の差をつけてフィニッシュ。第4戦のアラバマGP以来、今季2勝目をあげました。



【アイオワ300リザルトhttp://www.imscdn.com/INDYCAR/Documents/5915/2022-07-24/indycar-officialraceresults.pdf



【ニューガーデンは2連勝ならず】土曜日の250マイルレースを制したニューガーデンは2番グリッドスタートから84周目にパワーをとらえてラップリード。トータル148周をリードしたものの234周目に単独クラッシュ。自力でレースカーを降りたニューガーデンは、インフィールドのケアセンターでの診断をクリアするものの、その後に意識を失ってデモインの病院にヘリで救急搬送。精密検査の結果、異状はありませんでしたが、インディカーの規定によって木曜日に脳震盪の再検査を受けることになっています。これによって、チームペンスキーはサンティーノ・フェルッチを代役としてスタンバイさせています。



【パワーがポイント2位へ】予選では2レースともにポールポジションを獲得し、その通算数66回として、歴代トップのマリオ・アンドレッティに並ぶまであと一つとしたウィル・パワー。土曜日の250マイルレースでは3位フィニッシュでドライバーズポイントを2位から3位へ落としましたが、日曜日の300マイルレースでは2位フィニッシュして、ポイントリーダーのエリクソンに8点差の2位につけています。



【チャンピオン争いに絡むディクソン】2週間前までスコット・ディクソンはポイントで7位にあって、史上最多のAJフォイトに並ぶ7回目のシリーズタイトル獲得に黄色信号がともっていましたが、アイオワでの2レースが終わって、残り5レースでポイントリーダーのマーカス・エリクソンから34点差の4位につけています。ディクソンは土曜に予選13位から5位フィニッシュ。日曜日には予選18位から4位フィニッシュしています。



【ジョンソンがキャリアベストの5位】ジミー・ジョンソンは予選13位からトラフィックの間を縫うようにくぐり抜けてポジションアップし、残り9周の所ではチームメイトでポイントリーダーのエリクソンとバトルを演じてこれをかわして、自己ベストリザルトとなる5位フィニッシュしています。これによりエリクソンはドライバーズポイントで2点を失いましたが、「その2点は完全にジョンソンの物だった」とエリクソンに言わしめています。







【接近するルーキー争い】デイビッド・マルーカスは予選13位から8位フィニッシュしてルーキー最上位。カラム・アイロットは予選22位から11位フィニッシュしています。ルーキーでポイント最上位のクリスチャン・ルンガーは土曜日は予選20位から10位フィニッシュしましたが、日曜日にはメカニカルトラブルで最下位の26位に終わったために、ドライバーポイントでは16位となり、マルーカスが17位、アイロットが21位につけ、ルンガーとアイロットの差は58点となっています。



【ボビー・レイホールが心不全に】RLL共同オーナーのボビー・レイホールは5月5日に心不全で倒れ、6月6日に心臓のバイパス手術を受けたことを日曜日にAPの取材に答えています。



【佐藤琢磨は納得の行かない10位フィニッシュ】予選では第2戦テキサスに次ぐ上位グリッドの3列目5番グリッドを獲得。予選3位だったコルトン・ハータが認可外のエンジン交換があったとして9グリッドの降格となったために、繰り上がって2列目アウトサイドの4番グリッドスタートに。レーススタート直後でコナー・デイリーを抜いて3位に上がるも、オワードに抜かれて4位をキープ。1回目のピットを遅らせて2周のラップリードを記録して69周目にピットイン。ここでフロントウイングを1ターンアップ。ピットタイムは7秒6.ここでピットインを遅らせたことで後続にアンダーカットを許して、1周遅れの14位まで後退。カークウッドのクラッシュによるイエローでリードラップにラップバック。130周目に2回目のピットインでフロントウイングをハーフターンダウン。後輪の空気圧を左1ポンド、右0.5ポンドダウン。このピットで2ポジション上げて11位へ。96周目にペンスキーの2台がピットインした所でステイアウトしてラップリード。残り100周の所で3回目のピットストップ。ウイングアジャストなし。しかし、給油ノズルがうまく入らずに3秒ほどロスして1周遅れの14位でコースに復帰。ここから最後まで燃料を持たせる燃費作戦を選択するものの、残り66周でニューガーデンがクラッシュしてイエローに。これで全車がピットインすることになり作戦は全てリセットに。残り55周でラストピット。ウイングアジャストなし。ここで1ポジションアップの11位へ。ここからフィニッシュまではフレッシュタイヤのフルリッチで8位までポジションアップするもローゼンクイストとマルーカスに前に出られて10位フィニッシュ。今季3回目のTOP10 。







【佐藤琢磨選手のコメント】レース序盤はいい走りができてトップグループについていくことができました。ただ、トラフィックに追いついてからは前の3台は鵜鳴く前に抜けていきましたが、自分はそこでだいぶ苦労しました。タイヤ的にはアンダーカットを狙った方が早いですけど、今回は300周レースなのでピットストップを1回減らす作戦でロングランで行きました。ニューガーデンのクラッシュでのイエローが出るまではラストピットが一番最後だった自分たちだけがギリギリ燃料が持つ計算でしたが、それまでにペースを落として順位を下げていたので、最後のスプリントレースでは集団後方からの追い上げを強いられる結果になりました。4位スタートでしたから10位フィニッシュと言えども悔しいですね。ピットで毎回ポジションを落としていたので、それを取り返すのにもタイヤを使いすぎてしまいました。レースが毎週連続していますが体力を回復させて次のレースに備えたいと思います。

1件のコメント

  1. ボビー・レイホールが心配ですね。RLLとグラハムのインスタをフォローしてるので注視したいと思います。いつも情報ありがとうございます。

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