パロウをサポートするロジャー安川






2019年に郷和道氏率いるTEAM GOHがアレックス・パロウを起用してSuperGTに復帰するにあたって、チームのスポーティング・ディレクターとして、元インディカードライバーのロジャー安川が起用されました。



ロジャー安川は2003年のインディカー参戦時に郷和道氏のサポートを受けていて、古くからの関係があり、チーム再結成に当たってドライバーのリサーチを任されていました。



GP3やF3でのパロウの活躍を耳にしたロジャーは当時21歳のパロウに直接会い、そのスペイン人らしくない几帳面さと、年齢以上にしっかりした性格に感銘を受け、若きパロウがドライバーとして抜擢されることになりました。



2019年にパロウはSuperGTのGT300クラスに参戦してポールポジション1回、2位表彰台を1回獲得。スーパーフォーミュラにNAKAJIMAレーシングから参戦して1勝と3回のポールポジションを記録しています。



パロウはロジャーがインディカーのベテランドライバーであったことを知っていましたが、二人がインディカーについて話をすることは2019年シーズンの途中までは全くありませんでした。しかし、新幹線での移動中にパロウはインディカー参戦の道を探っていることをロジャーに打ち明けます。このままホンダと手を組んでF1を目指すものだと思っていたロジャーはパロウの本心に驚きながらも、まずは実際のオーバルレースを自分の目で見てみることを勧めました。



早速、パロウとロジャーはテキサスに足を運んでレース観戦。パロウは全ドライバーや全チームのことやそれぞれの成績などを詳しく知っていて、ロジャーは再び驚かせられます。そして、二人がまず足を運んだのは古くから郷和道氏と親交を持つデイルコインレーシング。すぐにシーズン終盤でのミッドオハイオでパロウがテストドライブすることが決定しました。



ついにパロウは、2020年シーズンにチームゴウのサポートの下でデイルコインレーシングからインディカーデビュー。ロードアメリカでは3位フィニッシュして表彰台に乗ったほか、インディ500では予選でFAST9にも入るパフォーマンスを見せました。



インディ500でのパロウのパフォーマンスはすぐにチップ・ガナッシの目に留まり、それまで#10をドライブしていたローゼンクイストの離脱もあって、パロウのチップガナッシ移籍が決定。



インディカーでの2シーズン目となる2021年は元シリーズチャンピオンでインディ500も制しているダリオ・フランキッティのコーチのもとでカーナンバー10をドライブ。3勝と2回のポールポジションで2021年インディカーシリーズチャンピオンとなっています。



ロジャーはオーバルレースではスポッターとしてパロウをサポート。この第106回インディ500でもパロウのスポッターとしてターン1のスタント屋上にあるスポッタ―スタンドに立ち続けて、パロウと二人三脚で3回目のインディ500に臨みます。







【5月29日(日)24時】第106回インディアナポリス500は GAORA SPORTSで生中継



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2件のコメント

  1. てっきり中嶋さんが抜擢したと思ってたのですが、ロジャーさんだったのですね。琢磨さんの後を担う日本人ドライバーもロジャーさんが抜擢してくれたらいいですね。
    1. いっくんへ
      やる気がある人が立候補してくれることを望むばかりです。

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