インディアナポリス、オープンテスト1日目でディクソンがトップ






現地4月20日21日、インディアナポリスモータースピードウェイで第106回インディ500の事前準備として実施されるオープンテストの1日目が終了。この日のファステストは集団走行の中で227.187mphを記録したスコット・ディクソンとなりました。



オープンテスト1日目総合順位はこちら。https://www.indycar.com/-/media/Files/2022/News/04202022-IMS-OpenTest-AllCars.pdf



【セッションタイムが大幅に短縮】1日目は雨の影響で90分遅れでセッションが開始。今年から路面舗装の表面が新たにコーティングされたこともあってか、ピットアウト後にバックストレッチでの合流までに走行するウォームアップレーンでいずれもインディ500を制している3台がスピン。事態を重く見たインディカーは状況を精査するとして、予定よりも30分早くこの日のセッションを終了させました。



舗装がコーティングされて昨年よりも黒くなった路面




【1日目は3セッションが設けられる】この日の気温は朝は7度程度で、最終的には15度ほどしかない涼しいコンディション。最初の2時間はベテランドライバーのセッションとなり、その後は2時間のルーキーオリエンテーションプログラムを挟んで、全車による走行セッションとなりました。



【ピットアウト直後のアクシデントが多発】いずれもインディ500優勝経験がある3人のベテランドライバーがウォームアップレーンでスピン。まずはセッション開始直後にアレクサンダー・ロッシがピットアウト直後にウォームアップレーンでスピン。タイヤがパンクしたもののレースカーへのダメージは避けられました。午後のセッションでは昨年のインディ500で4勝目を挙げたエリオ・カストロネベスがスピンしてターン2アウトサイドのウォールにハードクラッシュ。昨年の優勝車を大破させたもののエリオ自身は無事でした。そのエリオのアクシデントの21分後に今度は2018年インディ500ウィナーのウィル・パワーがピットアウト後のウォームアップレーンでスピンしてターン1のコース上にはみ出す形でストップ。これを避けようとしたコルトン・ハータがバランスを崩してウォールにクラッシュしています。共に怪我はありませんでした。この異常事態を重く見たレースコントロールはアクシデントの原因解明の調査が必要だと判断。その時点で1日目のセッションは終了となりました。



がっかりしながらクラッシュの状況を伝えるカストロネベス




【ルーキーオリエンテーション】午後2時半から2時間のセッションでルーキーオリエンテーションプログラム(ROP)が実施されました。カイル・カークウッド、デブリン・デフランチェスコ、デイビッド・マルーカス、クリスチャン・ルンガー、カラム・アイロットの5人のルーキーがROPに参加。スポット参戦となるマルコ・アンドレッティとファン・パブロ・モントーヤがリフレッシャーズプログラムに参加しいずれのドライバーもクリアしています。セイジ・カラムのリフレッシャーズプログラムは2日目へ持ち越しとなりました。



【ファイアストン・ファイアホークタイヤ】2日間で1台につき9セット。コンパウンドとコンストラクションは昨年のインディ500で使用したものと同スペック。スタッガーは若干縮小。



【佐藤琢磨選手はいずれのセッションでもTOP10】今シーズンにデイルコインレーシングwithリックウェアーレーシングに移籍して、インディ500での3勝目を狙う佐藤琢磨は、午前のセッションで28周を走行して時速221.920マイルを記録して9番手。午後のセッションではアクシデントが多発して走行時間が短くなり、12周と少なめの周回数ながらも着実に速度アップを見せて時速224.627マイルを記録して10番手となった。



【佐藤琢磨選手のコメント】今日はデイルコインで初めてのインディアナポリスでの走行なので、彼らが作り上げてきたレースカーをどう感じ取れるかというところからのスタートでした。5月のインディ500で実際に使う車体はこれからくみ上げるので、今回は別の車体を使っての事前テスト的な意味合いの内容になりました。今日の1日目は午前も午後もトップ10という結果になりましたが、それぞれのチームのテストプログラムの内容の違いやトーイングの有無でもだいぶ差が出るので一概に比較はできません。とは言え、レースカーにポテンシャルが無いと速度は出ないので、内容的には悪くなかったと思います。午前中にトー無しで走った感覚も悪くなかったですし、今日はデイルコインレーシングのレースカーの感覚をうまく掴めたと思います。明日もこの調子でテストを続けたいと思います。




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