レース前に現場の天野さんがいつもリポートを送ってくださる場所はピットレーンのほぼ中心にあるファイアストンタイヤのサービスピットです。
ここにはレース中継画面、ライブタイミング、タイヤチャート、気温路面温度を表示するモニターがあって、リアルタイムで状況を把握することができます。
私も現地取材中はここで状況をチェックしつつ、チーム無線で琢磨選手の動向を確認。ピットインの指示が出たら琢磨選手のピットに移動します。
天野さんが使用するマイクは、横でレースカーがエンジンを始動させても音がゴボゴボせずにキレイに収音できる指向性マイクを使用しています。なので、琢磨選手にマイクを渡すと天野さんの声が拾いにくくなるという欠点もありますが、琢磨選手の声をキレイに拾うことを優先としています。
「マイクを2本にすれば」と言う考えもあるかもしれませんが、現地は天野さんの完全ワンオペなので片手にカメラ、片手にマイク1本を持ってスタンバイしている時点で、レース終了後のあわただしい中でピット上ではそれ以上の準備は物理的に対応不可能なのです。