モントレーGP、リビュー






【ハータがフルマークで今季2勝目】
95周のレースで91周をリードしてのポールトゥウィンで今季2勝目。ラグナセカでは連勝となり通算5勝目。通算勝利数では父親の4勝を抜くことになりました。ハータの作戦はグリップの得られないレース序盤をソフトタイヤでしのぎ、トラックエボリューション(路面状況の向上)を待ってから、以降は新品ハードタイヤで23周、24周、24周の均等割りの3ストップでした。



【序盤にレッド2セットのパロウ】
予選4番手のパロウはトラックエボリューションをはもっと遅くなると読んでか、2セット目に新品ソフトを投入。レース序盤で前にいたロッシとパワーはトラブルで後退したうえに、ポイント2位のオワードが先に2セット目に新品ソフトできたこともあってアグレッシブな作戦を取ってきました。この結果、2回目のピットストップが40周目と早めなってしまい、残りの2ステントを共にハードタイヤで26周ずつ走る”ロングラン”となり、新品ハードを24周で均等割りしてきたハータのペースに及びませんでした。パロウはハータではなく、オワードとの差を見ていたので、2位フィニッシュでさらに10点のマージンを加えた35点差となった結果は優勝に値するでしょう。



【10ポジションアップで3位のグロジャン】
新品ソフト2セットを持つグロジャンは、これを有効活用する作戦を展開。各スティントを長めにして少しずつオーバーカットして順位アップ。路面が出来上がった状況で新品ソフトを投入して一気に追い上げる作戦に。ラストピットを終えてリーダーから27秒ビハインドの7位でコースに復帰。同じフレッシュソフトタイヤを履くレイホールまでもキャッチして3位まで。ラップタイム的には前2台に追いつきそうな速さがあったものの、ラップダウンのジョンソンを抜くのに手こずって接触して若干のタイムロス。最終的には10ポジションアップの3位フィニッシュで今季3回目の表彰台となりました。



【ポイント2位のオワードは5位フィニッシュ】
予選6位からハードタイヤでのスタートが裏目に出て実質3ポジションダウン。前にいたロッシとパワーがトラブルで後退して前に出るものの、ラスト2スティントでハートタイヤでのロングランを強いられた上に、新品ソフトを履くグロジャンとレイホールに前に出られてしまって5位フィニッシュ。スタートより1ポジション上げたものの、パロウが2位フィニッシュしてポイントでは35点差の2位となっています。



【4ストップ成功のニューガーデン】
ポイント3位につけながら予選17位と厳しい状況のニューガーデンはとにかくフレッシュタイヤで攻め続ける4ストップ作戦を選択。各スティントで確実にポジションアップして最終的に7位フィニッシュ。最終戦でのタイトル争いの権利を残しています。



【13位フィニッシュでタイトル争いから脱落のディクソン】
ポイント4位のディクソンは予選8位。最後に新品ソフトを持ってくる作戦も中盤のハードタイヤでのロングランに苦しんで大きくポジションダウン。最終スティントの新品ソフトタイヤで何とか順位を上げたものの最終的にはリードラップ最後尾の13位フィニッシュ。これでタイトル争いから脱落しました。



【琢磨選手は今季初のDNF】
予選23位と後方グリッドからのたハードタイヤスタートの選択。2周目のイエローでピットインしてフルタンクにし直してソフトタイヤへ交換。2スティント連続で新品ソフトタイヤで追い上げを見せ、ブルデイ、デイリー、エリオ、チルトン、ハービー、ディクソンを抜いて一気にTOP10へ。しかしその直後にコークスクリューで単独スピン。後ろから来たディクソンが接触して右リアのトーリンクを破損。3周遅れで復帰したもののアンダーウイングにダメージがあって挙動が不安定となり途中でレースを終えています。



【ジョンソンがキャリアベスト】
金曜日に46歳になったばかりのジミー・ジョンソンはキャリアベストとなる17位フィニッシュ。



【タイトル争いは3人に】
最終戦までタイトル争いがもつれるのは16年連続。パロウ、オワード、ニューガーデンの3人に権利は残るものの、パロウが11位以上のフィニッシュでタイトルは決定します。



【マニュファクチュアラータイトル】
最終戦を残してホンダが4年連続9回目のマニュファクチュアラータイトルを確定。



【アルフォンソ・リベイロ】
ブライアン・ハータの長年の友人で俳優でコメディアンでシンガーでもあるアルフォンソ・リベイロ氏がスペシャルゲストとしてピットボックスでチーム無線を聞きながらレース観戦。ポールアワードセレモニーの出席からレース前セレモニーでの国歌独唱とスタートコマンド、レース後にはビクトリーセレモニーを堪能するなどすべて持っていきました。


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