ロードアメリカGP リビュー






【パロウが今季2勝目をフライドチキンで祝う】予選5位のパロウは6周目にはパワーとハータを抜いて3位にアップ。1回目のピットストップを遅めにしてハービーをオーバーカットして2番手へ。あとはニューガーデンをついて行ってチャンスを狙う作戦でした。結局はラスト2周のリスタートでリーダーのニューガーデンに電気系トラブルが発生してシフトチェンジができなくなり、パロウが逆転してそのままフィニッシュ。今季2勝目でポイントリーダーへ復帰。チップガナッシレーシングでは2011年のダリオ・フランキッティ以来のディクソンよりも先に2勝目を挙げたドライバーとなりました。揚げ物が好物のパロウはレース日だけは自由に好きなものを食べたいということで、夕食には気兼ねなくフライドチキンやフライドポテトを食べたいとのこと。



【チップガナッシ、ロードアメリカ3連勝】昨年のディクソン、ローゼンクイストに続いてチップガナッシレーシングがロードアメリカで3連勝。



【2週連続で逆転負けのニューガーデン】1ポールスタートから32周の最多ラップリードを記録したニューガーデンはラスト2周のリスタート時に電気系トラブルが発生して5速にホールド。その後は何とかシフトダウンできたものの、シフトダウンができなくなって1速ホールドに。そのまま失速してリードラップ最後尾の21位フィニッシュ。今季初優勝もチームの初優勝もお預けに。ニューガーデンはレース序盤でも3速に入らなくなるトラブルが発生し、エマージェンシーモードで応急対応してレースを続行していました。ニューガーデンは先週のデトロイトレース2でも最多ラップリードを記録しながらもラスト3周でオワードにかわされて勝利を逃しています。



【大暴れのグロジャン】強引なパッシングや大胆なアクションで5位フィニッシュしたグロジャンは「レース人生で一番楽しいレースだった」とコメント。レース中にも無線でピットに「楽しい」とつたえ、コース上ではロッシ、レイホール、ディクソン、ハンターレイらとつばぜり合いを展開。「右から左からと激しいバトルで、接触があってもお互いにフェアなバトルでこれがインディカーレースなんだということを実感しました。すごく面白くて楽しました。惜しくも表彰台は逃しましたが本当にいい週末でした」とご満悦。







【不完全燃焼に終わったマグヌッセン】デトロイトGPでのクラッシュで負傷したローゼンクイストに代わって、事前テスト無しのぶっつけ本番でのインディカーデビューとなった元F1ドライバーのケビン・マグヌッセン。6周のラップリードがあったものの最終的にはメカニカルトラブルのDNFで24位フィニッシュに終わっています。マグヌッセンの今後のインディカーシリーズ参戦予定はありませんが、金曜日の練習走行では「インディカーには自分が求めてきたものがそろっている」とコメントし、来年のインディ500参戦に意欲を見せています。



【存在感を示したアスキュー】デトロイトGP翌日に自転車でのトレーニング中に転倒して鎖骨を骨折したリナス・ビーケイに代わってエドカーペンターレーシングから参戦したオリバー・アスキュー。予選16位から作戦を変えてステイアウトして2周のラップリードを記録。作戦は報われなかったものの予選順位から4ポジションアップの12位フィニッシュ。



【オーバーテイク祭りに】コース上のオーバーテイクは延べ231回。コントロールライン上で記録されたポジションチェンジは194回と、2016年にインディカーレースを再開してからは最高記録。



【琢磨選手は作戦で取り戻して8位フィニッシュ】オープニングラップで3ポジションアップの17位まで上がったものの、デイリーとの接触で順位を譲るペナルティ。その後は20位まで後退したうえに接触でダメージを受けたタイヤランプの修復で約半周遅れに。しかし、タイミングのいいフルコースイエローと柔軟な作戦変更で2周のラップリードを記録して8位フィニッシュ。今季4回目のシングルフィニッシュ。







【佐藤琢磨選手のレース後のコメント】「ロードアメリカではスピードが伸びずに20番手スタートとなり、正直にいって苦しい展開でした。ただし、素晴らしいレース戦略のおかげで挽回を図れました。デイリーには申し訳ないことをしました。彼には心からお詫び申し上げます。必要以上に奥まで入り込んでしまったのは僕のミスでした。ただし、その後は、チームが素晴らしい戦略を駆使して上位に浮上するきっかけを作ってくれました。マシーンはダメージを負っていたので粘着テープでサイドウィングを固定していましたが、これが空気抵抗を生み出していたのは間違いありません。このことを除けば、リスタートは楽しかったです。最後はものすごいスプリントレースになり、最終的に8位でフィニッシュできたことは、スタートポジションを考えれば素晴らしい結果だったと思います。今日はチームの全員が頑張ってくれました。これでシーズンは折り返しを迎えましたが、残るレースも全力で戦い続けます。皆さんのご声援に改めてお礼を申し上げます」



【最多ラップリードを取りながらも優勝を逃す】今回のニューガーデンでテキサス2以降6レース連続で最多ラップリードドライバーが優勝できず。







【女性エンジニアで3連勝】エリクソン、オワード、パロウのチームクルーにはいずれも女性エンジニアが所属。



【コーディ・ウェアが堅実に19位】今回インディカーレースデビューとなったコーディ・ウェアは予選25位から堅実に走って19位フィニッシュ。



【チルトンが3年ぶりにラップリード】予選22位のチルトンは作戦を変更してこの日2番目の最多となる7周をリード。3年ぶりのラップリード。最終的には10位フィニッシュ。



【次回は第10戦ミッドオハイオ】キャンセルされたトロント戦の代替イベントの発表は無く、全16シーズンとなる模様。次戦のミッドオハイオ・インディ200は7月4日日曜日深夜1時から生中継。



https://www.gaora.co.jp/motor/3213400

4件のコメント

  1. 今年は例年と違って若手二人がシリーズを牽引するという面白いシーズンですね。どちらにもチャンピオンになって欲しいという贅沢な悩み(?)がファンとしてはありますね。二人ともナイスガイですし。
    ここに、是非とも琢磨選手にも加わっていただきたいと思います。
    ところで、シーズン折り返しのこの時点で20代前半の若手二人がランキングトップ2というシーズンがこれまでのインディカーの歴史であったでしょうか?。僕は記憶に無いのですが・・・。

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