今回のインディ500でブレーキトラブルが多発した原因






今回のインディ500ではピットエントランスでのアクシデントが多発した他、速度違反なども多く発生しました。



ウィルソン、パワー、デシルベストロがスピン。チルトン、ローゼンクイスト、マクロクリン、ハンターレイ、パワーがピットスピード違反でドライブスルーペナルティを科せられています。



インディカーシリーズでは2017シーズンにブレーキローターとプレーキパッドがアメリカのPFC製に変更されました。



そして2018シーズンからはブレーキキャリパーもPFC製に変更されます。アルミのモノブロック(一体型)になっています。







キャリパーに関しては従来のブレンボ製よりも軽量化されて冷却効率もアップし、最高温度が約50度従来品よりも低くなっているとのこと。







そして、このPFCキャリパーの最大の特徴はブレーキパッドにPFC独自の収納装置が取り付けられて、ブレーキペダルから足が離れた状態でもパッドの引きずりが無くゼロドラッグを実現しているとのことです。そして、これまではショートーバルでの横Gで発生していたパッドの横ずれが完全に解消されたということです。







しかし、今回のブレーキトラブルを要因としたアクシデントの多発に関してマーシャル・プルーエット氏はレーサー誌で以下の様に考察しています。







考察によれば、インディアナポリスでの速度域での高い横Gでブレーキパッドが横ずれしてブレーキローターに接触しないように、各チームがパッドを抑えるためのスプリングを強化してパッドをローターからいつも以上に距離を設定。







その結果、通常よりも踏力を必要としたこと。キャリパーピストンがシリンダー内のこれまでの位置より奥に入ってしまい、十分な踏力を発生させるのにより多くのブレーキフルードの流入と時間が必要となりレスポンスが大幅に悪化していたこと。



その結果、ドライバーが予期しない急激な制動力の発生があった可能性を上げています。



何人かのドライバーはレース終盤でのアクシデントだったため、各チームが採用するブレーキシリンダーの容量や前後バランスの関係でフロントロック、リアロックなど状況が変化していたのではないかと考察しています

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