IMSオーナー、ロジャー・ペンスキー氏からのメッセージ




インディアナポリスモータースピードウェイのファンの皆様へ



この日曜日に開催される第104回インディアナポリス500に皆様をお招きでなかったことは本当に残念でなりません。



無観客でのレースにはなりますが、参戦ドライバーたちは世界最高峰レベルのレースを皆様にはご自宅でお楽しみいただけるようにレースに向けて準備を進めております。



このような困難な状況の中であっても、この毎年恒例のイベントにおいて友人知人たちといつものようにレースを観戦されることを楽しみにされていたことは重々承知しています。



何十万人ものレースファンの皆さんが、このインディアナポリスモータースピードウェイに訪れて「バックホームアゲインインインディアナ」を感じ、贔屓のドライバーに声援を送り、その大歓声がエンジンサウンドと一体化してスピードウェイ中に響き渡るシーンが今年は無いことが残念でなりません。



インディアナポリスとインディアナ州にとってインディ500は無くてはならないものです。インディアナポリスではインディ500が開催される5月こそがレース関係者のみならず地元企業にとって経済活動の中心になってきていたからです。



しかし、このマリオン群における新型コロナウィルスの感染拡大に際して、無観客にてレースをしなければならないということは苦渋の選択でした。



長い準備期間を経てスピードウェイとインディカーシリーズのオーナーとなり、収容人数の25%におさえての観客動員を目指してきましたが、レースファンの皆さんの健康と、この偉大なレースを絶えることなく維持することの方が重要であることを鑑みて今回の判断に至りました。



2021年のインディ500でご来場の際にはリニューアルされた様々な場内施設、新たに30基増設されたLEDビデオスクリーン、5Gのネットワーク環境、更新された売店や洗面所、多くの皆様に優勝車両を見ていただけるように表彰台へリフトアップさせる装置など、さまざまな新しい設備が皆様をお迎えすることになっています。



私が初めてインディ500に父親に連れられてきたのは14歳の時でした。1951年で優勝はリー・ウォーラードでした。その時に私は彼のヘルメットを借りてそのレースカーのコクピットに座らせてもらうことができました。その時のことが忘れられませんでした。



その時の感情が今の私につながっています。私はスピードウェイとインディカーを後世に残していかなければならないと思っています。それゆえ、レースを楽しんでくださる皆さんの存在が何よりも重要だと思っています。



皆様にはご理解のほどよろしくお願い申し上げます。
来年ここでまたお会いしましょう。
”drivers – start your engines.”



ロジャー・ペンスキー

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