第54回ルイ・シュワイツァーアワードはエアロスクリーンに


毎年インディカーでの技術革新をもたらした装置などに贈られるルイ・シュワイツァーアワードですが、今年はエアロスクリーンが受賞し、開発を担当したレッドブルアドバンスドテクノロジー、ダラーラ、パンクルレーシングシステム、エアロダインコンポジット、PPG、イソクリマ、インディカーに所属する8人のエンジニアがボルグワーナー社とSAEインターナショナルインディアナ支部より表彰され、1万ドルの賞金が贈られました。



受賞賞金は病気に苦しむ子供たちを支援する「シリアスファンチルドレンズネットワーク」へ寄付されることになりました。
https://seriousfun.org/



エアロスクリーンは2020シーズンからインディカーに採用され、チタンとカーボン製のフレームにポリカーボネート製のスクリーンを組み合わせたもので、垂直方向で約11トンの荷重に耐え、時速354キロで水平発射された1kgの物体を跳ね返します。



しかも、エアロスクリーンを通した視界には一切のゆがみが発生しません。さらにはアクシデント発生の際には頸椎脊椎腰椎をまっすぐに維持した状態でドライバーを救出させることができる開口部が設けられています。



賞典の名前となっているルイ・シュワイツァーは1909年にインディアナポリスモータースピードウェイ(IMS)で初開催されたレースカーの設計者で1911年の第1回インディ500を制したマーモンWASPのエンジンも設計していました。1918年にはシュワイツァーコーポレーションを設立してIMSの技術委員を率いると同時にSAEにも所属して技術革新に貢献。1999年にはシュワイツァーコーポレーションはボルグワーナー社に吸収されています。

1件のコメント

  1. フォーミュラカーの最大の危険因子が取り除かれ、新しい時代になりましたね!

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