【アイオワレース2】琢磨選手は1回目のピットでノーアジャスト



現地土曜日に開催された第6戦アイオワ・インディ250sのレース2。琢磨選手は47周目に19位で1回目のピットストップ。しかし、フロントウイングアジャストはありませんでした。

ショートオーバルでのナイトレースでは以下の対策がセオリーです。

①レース中に徐々に気温が下がる
②膨張していた空気が気温の低下で体積が小さくなり密度が上がる
③レースカーの前後ウイングにあたる空気量が増える
④面積が大きい上にフロントタイヤから離れているフロントウイングの方が面積が小さくてリアタイヤにオーバーラップしているリアウイングよりもダウンフォースの増加
⑤フロントの方がよりダウンフォースが増加した結果、前後バランスは前に移動
⑥その結果、リアのグリップ量が相対的にフロントより低下
⑦フロントよりもリアが滑りやすくなり、レースカーはどんどんルース(オーバーステア)へ
⑧気温低下とともにレースカーがどんどんルースになっていくことを”見越して”アジャストする

よって、ピットイン毎に徐々にバランスがニュートラルになっていくようにするために、若干アンダー目のバランスでピットアウトする。

佐藤琢磨選手は47周目に1ポジションアップの19位で1回目のピットストップ。しかし、ウイングアジャストはありませんでした。その結果、バランスはルースがひどくなり一気に最後尾まで落ちました。

2回目のピットストップは79周目。2周遅れの23位。ここで琢磨選手はフロントウイングを一気に3ターン分寝かせてきました。つまりフロントのダウンフォースを大幅に減らしています。

1回目のピットストップではピットは1回転半ウイングを寝かそう無線で言っていましたが、琢磨選手は拒否したように聞こえました。ここが最大の謎です。

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