TAKUMA KIDS KART CHALLENGE 2019 FINAL レポート



【佐藤琢磨公式リリース】より “TAKUMA KIDS KART CHALLENGE” は「モータースポーツの楽しさを通じて、東日本大震災の復興地を応援しよう︕」と、カートを通じて全国の子どもたちが触れ合うことを目的に2014年にスタート。6年目を迎えた今年は、カート初心者からレース経験(レーシングカートでレース大会に出場経験のある方の参加は除く)のある小学生を対象として、北海道から沖縄まで全国24サーキットで過去最多の1,373人の参加人数を集め、5,366回のタイムトライアルを実施。ファイナルには、各サーキットのトライアルで選出された100名が進出し、最終日には96名(未出走4名)の小学生が出走した。

会場となったのは、鈴鹿サーキット・モートピア内のアドバンスカートのコース。子どもたちもコースに慣れ、佐藤のアドバイスや上級者の走りを見て学び、ほとんどがタイムアップに成功。1秒前後もタイムを縮める子どもも少なくなかった。

決勝レースは、予選ヒート上位40名が進出。A(予選1~20位の奇数順位)、B(予選1~10位の偶数順位)、C(予選21~30位)、D(予選31~40位)の4組に分かれて10台ずつ各5周で争われた。

空に雲が広がり、肌寒くなる中、各レースでは熱いバトルが各所で見られた。勢い余って接触やスピンする場面も見られたものの、最高40~50km/hのスピードの中、果敢なオーバーテイクや相手のプレッシャーに負けない駆け引きをする子どもたちもいた。

最後は決勝AとBの上位5名ずつ計10名で、8周の決勝ファイナルを戦う。予選ヒート、決勝Aともにトップだった末友くんと前日のタイムトライアルトップの瀧口純輝くん(ドリームサーキット/小学6年)がスタート直後から首位争いを展開。末友くんは何度も並ばれそうになりながらもトップを守り、瀧口くんも得意なコーナーでオーバーテイクを試みようとデッドヒート。一度は瀧口くんが前に出るも、末友くんがクロスラインで抜き返すなど、小学生とは思えない迫力あるバトルを見せ、末友くんがポール・トゥ・ウィンを飾った。2位には瀬川直人くん(G-7土山サーキット/小学4年)、3位には土屋拓心くん(ハーバーサーキット木更津/小学5年)が入った。さらに、決勝ファイナルに進んだ上位10名は、12月1日に開催予定のアカデミー(会場:フェスティカサーキット栃木)で、佐藤から直接ドライビングの指導を受ける権利も獲得した。

これがレース初優勝という末友くんは「(瀧口)純輝くんに後ろから何度もつつかれて、一度は抜かれたけどすぐに抜き返して、最後は逃げ切りました。アカデミーではもっと速く走る方法を教わりたい。将来はF1かスーパーGTのドライバーになりたいです」と笑顔で語った。

決勝レースを振り返って、佐藤は「みんなチャレンジしてくれて、素晴らしい決勝レースをしてくれた。特に昨日から今日にかけて急成長が見られた。激しいバトルで接触、スピンはあったけど、フェアでハードなレースだった。トップ40に選ばれなかった選手も、もう1日あったら(決勝に)行けただろうという子が何人もいた。次の目標にしてがんばってもらいたい」と子どもたちの成長ぶりに目を細めていた。

子どもたちのレースの後は、佐藤がレーシングカートによるデモ走行を披露。グリコワゴンとのランデブー走行に続いて一気にペースアップし、子どもたちが使用したレンタルカートとはエンジン音もパワーも段違いの走りで会場を沸かせた。

表彰式では各レースの上位3名とアカデミーに進出する上位10名が表彰され、最後はグリコワゴンから子どもたちにお菓子がプレゼントされた。

佐藤は「スーツもヘルメットも持ってない子どもたちがレンタルカートでタイムトライアルしてくれて、練習を重ねて各サーキットの代表としてここに来てくれた。ひとりひとりの子どもたちの成長が見られたし、6年目にして100名の選手を集められる規模になったことを感謝しています」とTAKUMA KIDS KART CHALLENGEがモータースポーツの普及の一助となっていることをあらためて喜んでいた。

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