危険なレースと危険ではないレース

Yamaguchiさんから以下のコメントいただきましたので、
PCでも見られるようにここに私の考えを書かせていただきます。

Yamaguchiさんからのコメント ——————————————————————————————————————————
ポコノは間違いなく危険なコースです。
舗装に継ぎ目があり、それがフラットではない限り、200マイル/hでは安全なコースと言えません。
そこが改善されない限り、ウィッケンズがいうように、“離婚を考えるべき”です。
インディカーの安全は、確かに万全を期していると思いますが、だとしたら、ウィルソンが亡くなり、ウィッケンズが怪我をしたのはなぜか、ということになります。彼らが今年走っていて、5台の中にいたら無事だった? そんなことななく、5台は限りなくラッキーでした。琢磨が、ローゼンクビストに当たらなかったら? 横っ腹に当たったら? ローゼンクビストがもう少し高く飛んでいたら? さらに、誰かのヘルメットに、タイヤやパーツが接触したら? 考えただけでゾッとします。
安全はさらに高まるべきだけれど、クルマが、4本のタイャだけで地球と接している不安定な存在である以上、何かが起きる可能性はゼロにはならず、そこが見落とされたら、モーターレーシングではなく、単なる肝試しに成り下がります。
見たいのはスペクタクルであって、無謀な度胸試しではありません。
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対する私の考え
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Yamaguchiさんへ。 こんばんは。
舗装に継ぎ目があるのはポコノだけではありません。テキサスも、アイオワも。ゲートウェイもシームがあります。しかし、それは”今回の”アクシデントとは関係がありません。

危険ではないオーバルコースがあったらぜひとも教えていただきたいです。1マイルオーバルでもショートトラックでも死亡事故は起きます。

ウィルソンの事故もウィッケンスの事故も今回とは全く別の事象です。しかも、いずれの事故後には対策が施されています。

もし・・・・・だったら
という仮定は無事だった結果に対しては無意味です。

逆のケースで、起きてしまった事故に対してフェンスを突き破らなければ・・・ もしノーズが後続車に当たらなければ・・・と対策を施すことは有効です。 無駄に不安材料を並べたてたらきりがありません。

何かが起きる可能性をゼロにはできません。つまり100%安全なレースはこの世に存在しません。 不幸な事故は様々な要因や不運が重なった結果です。

今回の何が無謀だったのかよくわかりませんが、 一人の負傷者も出さなかったのはインディカーの安全性に対する研究と取り組みの成果だと言えます。

そして、今回のクラッシュは精密に分析されてさらなる安全性の向上に役立てられます。
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6件のコメント

  1. 最近技術の発展でみなさん忘れてるみたいですけど
    そもそも自動車レースとは危険なものですよね
  2. どちらも正しい意見だと思います。
    様々な奇跡も起きています。
    が、奇跡の可能性を高めるためには安全性の向上は必ず必要であり、そこに最大限注力するところがインディカーの魅力だと僕は思っています。
    危険な要素を排除したいのであればオーバルでレースをすること自体をやめればいいんです。
    でもそれは絶対やって欲しくありません。
    格闘技にも言えることだと思いますが、
    危険なところにチャレンジしていく人=人を惹きつける
    と僕は思います。
    しかし不幸なニュースは聞きたくないという矛盾も持っています。
    その矛盾を矛盾ではないものにしようとするインディカーに関わる人たちに感謝しながらこれからも楽しませていただこうと思います。
  3. 「ポコノが」危険だという証拠も定義もありませんよね。
    確かにハイスピードですけど、ウィケンズの事故は似たターンのインディアナポリスでもあり得るし、ウィルソンの事故はロードコースだって考えられるし。
    ザナルディの事故は、ハイスピードオーバルだからかも知れませんが・・・
    それこそオートレースや競輪だって死亡事故は起きるし。
  4. 『スペクタクル』は確かに重要です。これがなければモータースポーツ(他のどのスポーツにも言えますが)は成立しないと思います。
    しかし、危険を無視してそれらを見る事は不可能でしょう。300km/h近いスピードで走るレーシングカーを人が操っているのですから、セーフティバリアやFormulaシリーズで導入され始めたHalo等、いかにドライバーを保護する要素が今後強化されようと、レギュレーションが変更されようと、絶対的な安全が保証されたレースを開催する事はかなり厳しいと思います。
    勿論、安全性を高める事は重要ですが、過度な安全対策はそれこそスペクタクルを削ぐ要因になりかねません。
    その均衡をどう保つかが課題ですね。
    1. CMA12さんへ
      どこからが危険なのか、どこからが無謀なのかの線引きは不可能です。
      そのグレーゾーンの中でインディカーは様々な対策を積極的に講じていると思います。
  5. 今回取り上げられたコメントの主は、少々ヒステリックになっているようにも感じます。仮にYamaguchi氏の不安を全て排除しようものなら、レースそのものができなくなってしまいます。詳しくは後述しますが、ポコノでのレースを止めることによって解決することは「絶対にない」

    まあ、あらゆるアクシデントを想定するべきでしょうし、安全であるに越したことはありません。あの事故が恐ろしかったのも確かでしょう。現実的にできることはやっていくべきです。

    しかし、それがなぜ「ポコノでレースをしてはいけない。」と言う結論になるのかは、サッパリわかりませんでした。

    ここ5年ポコノで起きた大きな事故は、この記事にもある通り他のトラックでも起こりうる事。安全対策が不足しいるなら、それは他のコースも同様のはずであり、ポコノだけが咎められるのはどう考えてもおかしい。かつてフォンタナやラスベガスが批判された事例とは、ここが決定的に異なります。

    インディアナポリスでも、ここ5年で2人は負傷者が出ています。それも比較的安全な単独走行においてです。しかし、インディ500をやめるべきという声は聞かれず、コースの改修が必要だという声すら上がらなかった。これはレースの伝統や価値だけが理由ではないでしょう。そういうことです。

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