タイヤがタレる?いや、デグラデーションするのです
今回のロードアメリカGPですが、トップは逃げ切ったものの2位以下はかなりのバトルがありました。
今回は燃費的に3ストップ4スティントでギリギリだったので、長い1スティントでデグラデーション(劣化)の大きいタイヤを使うことが余儀なくされました。その結果、ドライバーの技量が試されました。
今回のファイアストンファイアホークタイヤのコンパウンド(材質)はファイアストンの公式発表でオルタネートタイヤ(ソフト=赤)はプライマリータイヤ(ハード=ブラック)よりも差を大きくしてあることが発表されています。つまり、去年以上にデグラデーションが大きい(早い)タイヤに変更されています。
その結果、上位フィニッシュしたドライバーがハードタイヤをメインで55周を走っています。
ハードタイヤはソフトタイヤに比べてデグラデーションが少ないにもかかわらず、ディクソンのオンボード映像を見る限りではかなり滑っていました。超高速右ターンのカルーセルではドリフトしっぱなしでした。右手が真上に来ています。
NASCARもそうですが、結果的にタイヤのデグラデーションを敢えて大きくしてレースの面白みを増やすことに成功しています。2018シーズンから導入されたユニバーサルエアロのダウンフォース大幅削減もあって、まるで1960年代のレーシングカーのように挙動とドライバーのコントロール技術が分かりやすくなっています。
デグラデーションの大きなタイヤの導入はタイヤサプライヤーが1社のみだからこそできることですが、さらにドライバーもタイヤの性能劣化に関しては、それがキャラクターであることを理解してインタビューなどに応えています。琢磨選手のインディ500優勝スピーチでもそのようにコメントしていました。
また、パンクに関しても「破片によってタイヤが切られた」もしくは「ラバーが切られた」などとコメントし、「パンクした」などの表現はまず聞かれません。
新車のダウンフォースが増したので少し慎重になったのでしょう
その影響なのかウォームアップが鈴鹿で2周もかかるのはどうかと思いますね
ただ日本の場合別のレースで超ハイグリップタイヤを使用してるので
ドライバーの理解が得られるかの方が心配ですね