キャッチフェンスの安全性
今回のクラッシュではキャッチフェンスの支柱に激突するなどしてレースカーやドライバーが大きな衝撃力を受けたように見えます。
リテイニングウォール(コンクリートウォール)の安全性向上に関しては2002年にインディアナポリスモータースピードウェイにSAFERバリアーが導入されて以降、インディカーレースを開催するすべてのレーストラックに導入されました。
このSAFERバリアーの導入以降、インディアナポリスモータースピードウェイでヘリコプター搬送されたドライバーはいません。
キャッチフェンスとその支柱に関しても様々な工夫がされています。
ISMレースウェイ(フェニックス)は支柱を直接ウォールに埋め込まずに、金属製のブラケットに固定されています。
デイトナインターナショナルスピードウェイも同じような構造になっています。
インディアナポリスモータースピードウェイは支柱の間隔を狭めてレースカーが衝突した時の衝撃を分散する様にしています。
あとどのくらい高くしたらよろしいでしょうか?
そのうち黒部アルペンルートの雪解け開通みたいになりかねないでしょうね。
どのくらいと言われると、物理的な限界まで、もしくは観客の視界が遮られない限界までということになりますか。
今のウォールの高さはマシンが飛ばない前提だと思うので、フェンスに接触する確率を下げるための対策はしていくべきだと考えます。
基本的にリテイニングウォールはレースカーの飛翔は考慮されていません。
インディカーでは”フェンスに接触する確率”=”飛翔する確率”として安全性が考慮されています。
フェンスを高くすると観客席で風圧を感じる事ができなくなってしまいますね。
でも仕方なく上げるならアイスホッケーのような透明じゃないと!
実現できないとは思いますが
アイスホッケのようなパネルにすれば・・・・という声もありますが
質量が700キロ近いインディカーが時速300キロで衝突すれば
鉄製ネットよりも強度は低いかと思います。
フェンスが事故を拡大化させているのは間違いないですから、代替案を考えていかなければならない時期が(今でも遅いと思いますが)来ていると思います。
工夫をしているから今のままでOKとは思いません。
キャッチフェンスはネットとワイヤーと支柱で構成され、
それぞれの構成部品の機能は異なっています。
今回の事故ではどの部分が危険性を及ぼしているのかを分析して
対策がなされるのだと思います。
今回の件とは関係ないですが、リアホイールガードもあった方が良いと思いますけどね。
問題はネットなのか、ワイヤーなのか、支柱なのか
切り分けて問題解決に当たる必要があると思います。
レースカーが見えないレーストラックには誰も行きたがりません。