インディアナポリスモータースピードウェイでタイヤとエアロをテスト



現地6日にインディアナポリスモータースピードウェイで2019年の第103回インディ500へ向けてのタイヤとエアロのテストが行われました。

テストに参加したのは102回大会チャンピオンのWパワーと現在のポイントリーダーのSディクソンの2台。

新規にユニバーサルキットが導入された今年のインディ500では12人のドライバーによって30回のリードチェンジがあったものの、ドライバーからは集団が大きくなった場合に先頭から3台目以降はダウンフォース不足でオーバーテイクが難しいという声がありました。

インディカーの技術部門を統括するビル・パッパスは一番大きな問題点はトラッフィックでのアンダーステアと断定。レース後のデータを解析するとともにドライバーやエンジニアの証言などから対策パーツとしてエンドプレートが変更されたフロントウィングとアンダーウィングパネルの試作品が今回制作されました。

パーツはCFD(流体力学)を考慮して設計され、これまで風洞トンネルでテストが行われてきた改良パーツを装着した2台は接近走行を行ってデータを収集しました。

パッパスは今回のパーツ変更については既存のパーツを極力無駄にすることなく、トラフィックでの安定性を高めることが目的だとしています。

テストを担当したディクソンは
「パーツによる影響は正しい方向に向かっているうえに、いい結果になっている」
「確かに今年のレースでは接近戦が難しかったが、エアロパーツのわずかな改良でそれは改善できそうだというエンジニアの解析ができていた」とコメント。

Wパワーは「今年のインディ500は記録的な暑さの影響もあってアンダーステアがひどかったが、5度ほど気温が低かったらだいぶ違うレースになっていただろう。日が陰っただけでもだいぶ状況は変わっていただろう」と今年の極端な暑さの影響についても言及していました。


テストデーは午後には今年の決勝日と同じ気温30度の中でファイアストンの新スペックのタイヤがテストされました。

新スペックのタイヤはグリップ向上を狙ったもので、Wパワーは狙い通りの効果が得られていると評価しています。

【改良型フロントウイングエンドプレート】
エンドプレートの形が変わったほか、メインプレーンが1インチほど延長されてガーニーフラップが装着されています。


【従来のフロントウイングエンドプレート】

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