10-4(テン・フォー=了解)
チーム無線のやり取りでよく出てくる”無線用語”が10-4です。
発音は「テン・フォー」で意味は「了解」です。
アメリカの警察無線や消防無線で主に使用されているもので「通話コード(10コード)」と言います。
10-1 受信不良
10-2 受信良好
10-3 周波数変更
10-4 了解
10-9 再度送信願う
10-10 送信完了
このほか全部で100ほどあります。
無線交信は雑音が多い中で行われるケースもあるので、やり取りを極力簡略化しようという狙いです。
了解には「10-4」の他には「コピー」や「ロジャー」などがあります。
「ロジャー」はいわゆる「ラジャー」のことです。
「ロジャー」はアルファベットの「R」を意味するフォネティックコードで
モールス信号の「Received=R」から来ています。
フォネティックコードとは聞き間違いを防止するための通話コードで、
日本では「あさひのア」「いろはのイ」「上野のウ」・・・・となります。
英語では「アルファー」「ブラボー」「チャーリー」・・・・・になります。
ちなみに航空無線では通話コードは使用せずにフォネティックコードのみが使用されます。
交信時も「了解」で終わらせることはなく、必ず交信内容を復唱したうえで、最後は自機のコールサイン(便名)で終わらせます。
コールサインは正確には便名その物ではなく。
ANA109便は「オールニッポン・ワン・ジロ・ナイナー」。
JAL936便は「ジャパンエア・ナイナー・スリー・シックス」となります。
ゼロはジロになり、ナインはナイナーになります。
コールサインの変わり種では
台湾のチャイナエアラインは「ダイナスティ(王朝)」
英国国際航空(ブリティッシュエアライン)は「スピードバード(BOAC時代のシンボルマーク)」
などが羽田、成田で聴けます。
ちなみにユナイテッド航空では機内音声サービスで当該便と管制官の無線をリアルタイムで聞くことができますが、管制官の声に対して機長の声がでかすぎて、聞きづらいことがしょっちゅうです。
話がだいぶそれましたね。
船舶無線ではフォネティックコードは使用しますが、通話コードは使用しません。
「テンフォー・テンテン(10-4、10-10)」という円谷プロダクション制作のドラマがあったようですね。
鋭い突っ込みですね。待ってました!局免お持ちですか?
ICAO(国際民間航空機関)、ITU(国際電気通信連合)、IMO(国際海事機関)、FAA(アメリカ連邦航空局
)等で現在使用されるフォネティックコードでは
R=ロミオですが、
1956年まで米陸軍、米海軍で使用されていたフォネティックコードでは
R=ロジャーでした。
https://en.wikipedia.org/wiki/Joint_Army/Navy_Phonetic_Alphabet それがなぜか今も残っています。
フォネティックコードは航空無線をよく聞くのでA〜Zまで覚えました。