
ラスト10周は燃料が足りなくなるドライバーが続出して大混乱の中でフィナーレを迎えた第100回インディ500でしたが、そのラストスティントを見てみましょう。
もっとも不可解だったのはポイントリーダーでもあるシモン・パジェノー。
L163の最後のイエローでステイアウトして3位に浮上。リスタート間際にピットストップして最後まで燃料を持たせる作戦かと思いきや、さにあらず、残り7周でピットインした挙句に1周遅れの19位に終わっています。
パジェノーと同じタイミングでピットインしたセバスチャン・ブルデイも最後まで燃料を持たせるのかと思わせましたが、残り3周でピットインして9位フィニッシュしています。作戦担当のジミー・バッサーも悩んだところでしょうが確実にTOP10入りを狙ったということでしょう。
ラスト10周のトニー・カナーンのピットイン辺りから始まったチキンレースでは、誰がピットアウト後にどのポジションに何秒差で戻るかに集中して順位を追いかけていました。スコット・ディクソンのピットインを見てもアレクサンダー・ロッシは絶対に燃料が持たないと思っていましたから。
策士のマイク・ハル(ディクソンの作戦担当)もあそこまで大胆な作戦を取れなかったということですね。背負ってきているものが多すぎます。
一方でロッシの方はルーキーで身軽なうえに、チーム的にはカルロス・ムニョスの優勝争いは堅いものになってきていたのでロッシは大胆な作戦に出ることができたのでしょう。
あっぱれですね。