オープニングラップでのアクシデントで2周遅れになってしまった佐藤琢磨選手のラップバックの過程を見てみましょう。
44周目
12周目のリスタートいらい最初(トータル5回目)のストップ。アンダーグリーン。この時点で2周遅れの31位。
54周目
アンダーグリーンが連続してSディクソンに追いつかれる。これで3周遅れの31位。
64周目
クローソンの単独クラッシュで2回目のイエロー。ここでステイアウトしてリーダーの前へ。
ルール上、レースリーダーとペースカーの間にいるレースカーはレースコントロールの指示を受けて、ペースカーを抜いて隊列の最後尾へ。これで、1周ラップバックして2周遅れの30位へ。
114周目
セルビアとカーペンターのクラッシュで3回目のイエロー。トップ勢がピットインするもステイアウトして1周ラップバックして1周遅れの25位へ。
153周目
Tカナーンが単独クラッシュ(ひ)。琢磨選手はちょうどピットストップしていたためにリードラップへのラップバックのチャンスを失う。ただし、ラップダウンにもならず。1周遅れの24位。
168周目
コース上に破片が落ちて5回目のイエロー。これで目の前のトップ勢がピットインしてリードラップへラップバック。24位。
このイエローでピットイン。ウイングアジャスト。リスタート前にピットアウトして隊列に復帰。
残り25周
ターン4で3台がクラッシュ。この時点でリードラップ22台中19位。
このイエローで後ろにいたジェイクスとパジェノーがピットインしてタイヤを交換するも、琢磨選手はステイアウト。
結局、このリスタート後に6ポジションあげて13位フィニッシュでした。
最後のイエローでパジェノーらと一緒にピットインしてニュータイヤに交換していれば、パジェノーのすぐ後ろの11位くらいまで来れたような気がするのですが・・・。
ロジャーにステイアウトした理由を聞きましたが、よくわからないそうです。ピットと琢磨選手は何も無線交信していなかったそうで、ロジャーもアドバイスしようかどうか迷ったそうです。
ということで、2周遅れでもイエローが多発して、かつ、そのイエローでラップリーダーたちがピットインすればラップバックするチャンスは大いにあるということです。
以前はステイアウトしてペースカーとレースリーダーの間のレースカーはリスタートの2周前でウェーブアラウンド(ペースカーをパスして隊列の後ろにつきなおすこと)していたのですが、去年からラップリーダーたちがピットアウトして隊列に戻ればすぐにウェーブアラウンドさせるようになりました。
これでコーションラップが続く限りはラップバックしてから、さらにピットインして隊列につけるようになりました。