「時速350キロのチェスゲーム」といった感じで
動きが派手の上、かつ頭脳戦を強いられる内容の濃いレースでした。
リードチェンジ68回は数字だけではなく内容を見てみると、
アンドレッティ勢の4台とカーペンター、TKのスクランブル状態に対して
後方から徐々にペンスキー勢がレースカーをアジャストしながら這い上がり
ついにはペンスキーの3台全員がラップをリードするという入り乱れぶり。
ラストスティントへ向けての各ドライバー、チームのレースカーカーアジャスト
そして、ラストピットのタイミングとピットタイムを極力詰めるための
ぎりぎりの作戦も見どころでした。
最後までグリーンであったならば
武者乱立の大変なせめぎあいになっていたでしょう。
カーブデイのフリーダム100のフィニッシュシーンの再現になっていたでしょう。
残念なのはその中に琢磨選手をはじめとするホンダ勢が絡めなかったことですね。
「まったりしたレース」
「動きがなく退屈」
などの声も聞かれますが
今年のインディ500は200周すべてが、”例年のラスト20周”のような内容でした。
ピットインごとに各レースカーのアジャスト内容やハンドリングバランスなどを
ピットリポートから情報を拾って伝えていたつもりですが
TVをご覧の皆さんに今日のレースの緊迫感が伝わっていなかたっとしたら
我々ももう少しその辺を意識してさらに工夫して実況していかなければなりません。
ちなみに自分の中で動きのないインディ500は2003年のレースでした。
それにしてもイエローチェッカーって何とかならないものですかね。ルール的に。