インディカーのホイールベース

新しいルールブックをじっくりと読んでみると
改めて疑問に思うことがたくさん出てきます。
今年からホイールベース(いわば、前後輪の車軸の間隔)が
4種類から選べることになりました。

インディ500の予選までは現地取材できないので、
巻き舌英語のダラーラシャシー紹介VTRでおなじみの
ダラーラの開発責任者のアンドレア・トーゾ氏に
メールで質問してみました。

で、速攻で返事が返ってきました。現地は夜中にも関わらずです。
F1の予選をやっている時間でした。

で、回答は
121インチ、120インチ、119インチ、118インチの
4種類を選択できます。

これらは前後のサスペンションアームを変えることで変更します。



写真の真ん中にあるV型のサスペンションアームが
前後それぞれ2種類用意されていて、
それを取り替えることでホイールベースを変更します。

ダラーラでの呼称は
フロント(=F)が”0″と”-2″
リア(=R)が”0″と”‐1”
のそれぞれ2種類になります。
マイナスは車軸がその分後ろにずれます。

つまり
F”0″+R”0″ =120インチ
F”0″+R”‐1″=121インチ
F”‐2″+R”0″=118インチ
F”‐2″+R”‐1″=119インチ

ちなみに
開幕3レース(ストリート&ロード)で最も多い組み合わせは
F”0″+R”‐1″=121インチ
で、最長ホイールベース仕様ということになります。
この最長ホイールベース仕様はブレーキング時の安定性が増す
という特徴があります。

次に多いのは
F”0″+R”0″ =120インチ
で、1インチ短くなりますが、前後の車軸位置が
重心に対して共に最も前になるので
結果的に後輪へ重心が移動して、
よりトラクションを増やすことができるそうです。

ショートオーバルではショートホイールベースが好まれますが
これは前後それぞれのウイングがタイヤから離れることにより
ウイングなどの調整時には、てこの原理で
より荷重移動を増やせるからだそうです。

ああ、インディでトーゾ氏に会ったら
寿司をごちそうしないと・・・・・。
トーゾ氏からのメールの一番最後に
「おいしいお寿司が食べたくなった・・・・」なんて書いてあるし。

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