上々の出だしのオーワード



2018インディライツチャンピオンで、その才能が注目されていた19歳のメキシコ人、パトリシオ・オーワードは一足遅くなった2019シーズン開幕戦を8位で終えました。

オーワードは2018シーズン最終戦にハーディングレーシングからインディカーシリーズにデビュー。2019シーズンもそのままハーディング・スタインブレナーレーシングからのフル参戦が決定していましたが、開幕1か月前のオープンテスト実施直前になって急きょチームから契約の解除を通告され、セントピーターズバーグでの開幕戦をスキップしていました。

オーワードはその後、カーリンと13レース参戦することで契約を結び、第2戦のインディカー・クラシックで2019シーズンをスタートさせていました。

予選は8位。スタートで6位までジャンプアップするも10周目のピットストップを終えるとだいぶポジションを下げていました。

1回目の見せ場は15周目のレイホールとのバトル。ターン15でレイホールのインサイドに入ると、そのままターン16、17、18とアウトサイドで踏ん張ってターン19で前に出て10番手へアップ。抜かれたレイホールは「クリーンでフェアないいバトルだった、そのことをレース後に彼に言いに行こうと思っていた」とコメントしています。


早めのピットストップもあって、最後のフルコールイエローの時点では5位までポジションアップしていましたが、逆に早めのピットタイミングはオーワードに燃費走行を余儀なくさせていました。

その結果、オーワードはリスタート後にブルデイ、マルコ、琢磨選手にポジションを譲って8位フィニッシュとなりました。

一方でレースを制したのは2018シーズンにインディライツでオーワードとチャンピオン争いを演じた結果、ランキング2位に終わったコルトン・ハータでした。 2019シーズンはチームメイトとなるはずだったハータは再びライバルとなった上にインディカーでの優勝を先にこされたオーワードは、レース後にハータと並走して祝福しています。


レース後にオーワードは「今回はペースを抑えなければならなかったが、レースカーは十分な速さがあって、表彰台は十分に狙える状況だった。全力で戦えないことはつらかったが今回の結果はチームにとってはとてもよかった。体制ができたばかりの状態でいきなりのレースとしては上出来の結果で次のレースが楽しみ」とコメントしています。

メキシコのモントレー出身のオーワードは高校生の時からテキサス州のサンアントニオに住み、今回は地元でのレースでもありました。レースには家族と大勢の友人らが観戦に来ていました。

チームオーナーのトレバー・カーリンは「初レースとしては8位フィニッシュできて良かった。でも我々はもう少し上でフィニッシュできたはずだ。レース序盤で彼が攻めた結果、レース終盤は燃料が厳しいものになってしまったがそのスピードは3位表彰台に値するものだった。そういう意味では8位は物足りない。でも、彼が期待通りの活躍ができたということが良かった」とオーワードの結果に満足したコメントをしています。

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