第2戦インディカー・クラシックを振り返る
【大成功だったCOTAでのインディカーレース】 TOP3は僅差でコース上でのリードチェンジはありませんでしたが4位以下はインディカーらしい激しいバトルがそこかしこで展開されていました。
【トラックリミットの解除】 ターン19でのトラックリミット(4輪コースアウト)のペナルティを予選後に急きょ解除したのでターン19が新たなパッシングポイントになりました。この英断は結果的に大成功でした。
この結果、バックストレートエンドから最終ターンまでをサイドバイサイドで走れることになりました。おそらく琢磨選手もこの恩恵を受けてファイナルラップでオーワードをパスして7位に上がったと思います。オーワードはスペイン語ではオーワルドですが、15歳からアメリカに住み、英語読みのオーワードで現地でも呼ばれています。
【スウェーデンバトル】 前回活躍したローゼンクビストに対して今回はエリクソンが頑張りました。早めのピットストップ作戦も当たって、最後のフルコースイエローの時点で5番手までアップ。しかし、ラストピットのアンセーフリリースで隊列最後尾のペナルティとなってしましました。
そのピットアウトもラインが交錯したピゴットは2tつ先のピットBOXだったので、まだエリクソンがピットアウトしようとした時点でピゴットはファストレーンにいました。ひとつ先のピットBOXであれば瞬時に判断できるでしょうが、相手がまだFASTレーンにいる場合はしばしば起こりうるケースです。
今回はタイヤを酷使するレースカーとなってしまい、苦戦したローゼンクビスト(現地発音はローゼンクイスト)は最後のピットウインドウに入る絶妙なタイミングでクラッシュしイエローの原因となってしまいました。チームメイトのディクソンはその割を食って13位に終わっています。
ローゼンクビストのクラッシュはかなり激しいものでしたが、なんと5周遅れでリスタート前にコースに戻り、その後は1分49秒台を出す走りを見せていました。なので、DNFはパワー1台だけでした。
【10万ドルを取り逃がしたパワー】 46周目にドライブシャフト(インディカーではタイヤを回すシャフトはハーフシャフトと呼ぶ)のトラブルでストップするまでに45周をリードするという完璧なレース運び。今回は10万ドル以上に失ったドライバーズポイントの方が痛手だったかと思われます。
【ラストピットで20秒をロスした琢磨選手】 一瞬だけ映像に琢磨選手のラストピットの様子が映りましたが、見直してみたところ、フロントのエアジャッキが十分に上がらずに、右フロントのタイヤ交換が手こずっていました。リアは2輪とも交換でき、左フロントは無理やり交換していたようでした。
この結果、ブルデイ、マルコ、ジョーンズに前に行かれてしまいましたが、リスタート後にジョーンズとオーワードを抜いて7位フィニッシュ。
もし、トラブルが無ければ、ブルデイとマルコの前で5位フィニッシュできていたかもしれません。
【レース終盤のロッシの追い上げ】 1秒ほどの差でパワーを追いかけていたロッシはフルコースイエローで13位までダウン。リスタート後もディクソン抜かれて14位に後退しましたが、そこから一気に5台抜きを見せての9位フィニッシュ。ロッシのオンボード映像をもっと見たかった感じです。
【アメリカ勢が表彰台独占】 レイホールまで入れるとTOP4がアメリカ人ドライバーとなりました。アメリカ人ドライバーによる表彰台独占はおそらく2015年のアイオワ以来。その時は優勝ニューガーデン、2位ハンターレイ、3位カラムのTOP3でした。ちなみに4位はその時もレイホールでした。
Photo:IndyCar/Joe Skibinski
想像以上にバトルの多いレースで大いに楽しめました。3時間7分の生中継でした。
昔スパの1コーナーでマンセルもやってましたが(笑)
パッシングポイントが増えるのは良い事だと思います。
いい判断だったと思います。予選まではT19でのスピンが頻発していましたが
結果的に決勝レースではローゼンクビストのクラッシュだけでした。
あのはみ出しOKのエスケープゾーンは来年は禁止かな??