【佐藤琢磨リリース】リスタート後の大クラッシュに巻き込まれ早々にリタイア
【佐藤琢磨公式リリース】 インディカー・シリーズ第14戦は、トライアングル・オーバルのPocono Racewayで行われた。昨年佐藤はここでポールポジションを獲得しているが、今年はマシンのエアロが大幅に変わったことで、フリープラクティスではマシンのセットに手を焼いたようだ。その後の予選ではセットアップの方向性が良かったのか、216.863mphで10位に食い込むことができた。「今年はタイヤもエアロキットも違い、各ドライバー、エンジニアにとってはすべてが新しい挑戦です。このパッケージがレースでどうなるかは、天気次第ですがファイナル・プラクティスで確かめたいです」と語ったが、そのファイナル・プラクティスは雨天のため中止となってしまった。
ところが、中止になったファイナル・プラクティスの替りの時間が設けられることはなく、各チームはレースモードのテスト無しにいきなり決勝をむかえることになった。
決勝は日曜日の午後2時過ぎから始まった。グリーン直後に後方で接触があり、いきなりフルコース・コーションとなる。佐藤は10番手をキープして、6周目にリスタートが切られた。その翌周のターン2で、ハンターレイとウィッケンズが接触し、ウィッケンズのマシンは宙を舞いフェンスに激突して、回転しながら再びコースに戻ってきた。
それを避けようと後方のマシンが次々とクラッシュし、佐藤もクラッシュしたマシンのオイルを浴びてコントロールが効かなくなり、そこへヒンチクリフが弾かれて来て佐藤に当たり、佐藤はそこでレースを終えた。ウィッケンズの様態が心配されたが、意識はしっかりしているとの発表があった。ただしウィッケンズは、検査のためヘリで病院に運ばれた。佐藤も含めた他のドライバーは大事には至らなかった。この大クラッシュの影響でレースは赤旗中断となった。破損したフェンスの修復工事に2時間近く時間がかかり、現地時間午後4時30分にレースは再開された。
レースは13周目にリスタートとなったが、その後はイエローが1回も出ず、ロッシが完璧な走りでポールスタートのパワーを抑えて優勝した。
【佐藤琢磨選手のコメント】 今回のポコノは、僕たちのチームはテストに参加できなかったため、土曜日最初のプラクティスはかなり厳しいものがありました。エアロパッケージも新しいものになったこともあり、走り始めは本当に辛かったです。その後予選に向けてセットアップしていき、予選で10番になれたのは本当に良かったです。レースでハンターレイとウィッケンズがクラッシュしたときには、僕は後方にいましたが、クラッシュしたマシンのオイルが僕と僕のマシンにかかってしまい、クルマのコントロールが効かなくなったところに、ヒンチクリフがイン側から突っ込んで来て、どうにもすることができませんでした。レースでのマシンの仕上がり具合を楽しみにしていただけに、残念な結果となってしまいました。ただ、それよりもウィッケンズが無事だったとのことで、本当に良かったと思っています。
レッドフラッグ中は言葉少なめでしたがレース中はそうでもなかたっと思いますよ!
空腹に苦しんでいたのは私だけです。