インディカーニュース 2月17日 エンジンレギュレーション






2012シーズンからの新しいエンジンルール先週インディカーは新しいスポーティング&テクニカルレギュレーションを発表し、そして新しいエンジンレギュレーションも発表しました。

このルールは2016年シーズンまで適用され、細かな修正や変更はインディカーの設けたエンジン部会によって行われることになっています。主な新ルールは以下の通り。

○各マニュファクチュアラーが制作したすべてのエンジンは一旦インディカーが預かり、インディカー側が無作為に各チームユーザーにエンジンを割り振る。

○年に2回、6月18日とシーズン終了後にすべてのエンジンパワーが2.5%以内の誤差に収まっているかどうかをインディカーがチェックする。

○もしエンジンパワーが規定よりも2%低いことが判明した場合は別のエンジンに交換することが許される。

○(シーズン途中でも)エンジンマニュファクチュアラーはエンジン部品の変更を申し出ることができ、それに伴うマクラーレン製のECUソフトウェアの変更の情報はすべてのマニュファクチュアラーとインディカーオフィシャルで共有される。

○もしマニュファクチュアラーが公認部品に変更を加える場合はより低い価格で供給されるパーツであるか、あからさまな機能向上がないことをインディカー及び各マニュファクチュアラーが確認した場合のみそれを許可する。

○使用するソフトウェアを変更する場合は、その変更点はすべてのマニュファクチュアラーに開示されなければならない。

【エンジン規定】排気量 – 最大2200cc
気筒数 – 最大6気筒
エンジン回転数 – 最高12,000 回転毎分
エンジン出力 – 550 もしくは 700 馬力(レースコースによって使い分け)
燃料 – E85(バイオエタノール85%+ガソリン)
エンジンオイル – 潤滑目的に限る
ターボ加給圧 – 155KPa(ロードコース) 140KPa(ショートオーバル) 130KPa(スーパースピードウェイ)
(※加給圧センサー2つが搭載され、常時インディカーによってモニターされる)
最低重量 – 112.5kg (クラッチ、ターボチャージャーを除く、オイルなどを含む)
ターボチャージャー – ボルグワーナー社製 シングルターボ、もしくはツインターボ
(※チタニウム製、水冷 ベアリングハウジング)
エンジンマウント – バルクヘッド及びギアボックスへの組みつけ方法は3社共通
エンジン寿命 – 1,850マイル 1台につき年間5台のエンジンを供給
オーバーテイクアシスト – 2012シーズンは使用せず
エネルギー回収システム – 使用不可
ポップオフバルブ – 使用不可
トラクションコントロール — 使用不可
アンチストールシステム – 使用可
バンク角度 – V6エンジン – 60度 ~ 90度
ボア – 95mm 最大直径
エンジン長 – 460mm, (マウント面からマウント面まで)
クランクシャフト高 – 100mm (車体最低部より)
一体クランクシャフト – 共通部品を使用(素材変更、バランサーの外付け不可
メインベアリング最少内径 – 48mm
コンロッドのビッグエンド(クランクシャフト側)最少内径 – 40mm
コネクティングロッド – 共通部品を使用
ピストンピン – シングルのみ
バルブ – 回転バルブは禁止、バルブスプリングはコイルのみ
スパークプラグ – 1気筒につき一つ
コーティング – クランクシャフト, ロッド, カムシャフト, ピストンスカート、スレーブへの炭素コーディングは禁止
カムシャフト – 最大4本(各バンクに最大2本)



3メーカー参加による競争過熱やコスト上昇を防ぐためにかなり細かなルールが規定されていますね。シーズン中のパフォーマンスの監視も厳しく、一つのエンジンが突出してパフォーマンスが良くなることはなさそうです。これらのルールがうまく機能してより白熱したレースが見られるようになることを期待したいですね。

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